27時間目 ページ27
no side
【理科】
「Aさん凄い･･･！」
「･･･はあ！？」
奥田と小山の目線の先には･･･。
「僕の言うことが聞けないのか！？」
「「「うがああああ」」」
「そのまま僕にひざまずけ！！」
「「「があああああ」」」
「待て待て！？手なずけるとかどうやったら出来るんだ！？」
一人だけ、杖ではなく鞭を持ったAが、問スターに向かって鞭を振るっている姿だ。
Aの振るう鞭の威力が強すぎるのか、頑丈な鎧は所々凹んでいる。
「うんうん、いい子だね･･･♪」
その表情は、痛めつけている姿に快感を覚えている様子だった。
・
【社会】
沢山の爆弾が降り注ぐ中、素早くその攻撃を躱し、問スターを一刀両断する。
勝手に人の獲物を掻っ攫っていくその人物は･･･。
「流石だな、A！」
「磯貝も調子良さそうだね！」
お互い、自然と背中合わせになる。
「だ、誰なんだっ君は･･･！」
Aに向かってそう話しかける荒木。
「挨拶が遅れました。私はAAと申します。E組の転入生です」
荒木に向かってそう言ったAは、鈴のような声音をだし、丁寧な口調で言った。
・
【国語】
問スターを斬った後に舞う紅葉。
その中心に立つ人物は＿＿＿
「いろはにほへと、ちりぬるを･･･。僕が始めて知った和歌、『いろは歌』って日本、って感じで･･･僕大好きだよ」
「ふふっ･･･流石ですね、Aさん」
周りに散る赤い紅葉が彼女の儚さを出す。
少し離れた位置に立ってAに言葉を贈るのは神崎だ。
「う、美しい･･･！彼女は、一体･･･！」
その光景を見た榊原は、Aの姿に見惚れたらしい。
「あの人は･･･、本当に何でも出来る。才色兼備という言葉が似合う方です」
Aは薙刀を構える。
「さぁ･･･、まだまだ僕と遊んでくれるよね？」
・
【数学】
「Aさん。随分と派手に目立っているみたいだけど？」
「だって弱すぎるし、遅いし･･･。苦戦している人たちの考えが理解出来ない」
Aとカルマは同じスタート位置にいた。
そしてもう一人＿＿＿
「あの人が理事長殿の息子･･･浅野学秀」
Aは学秀を見ながらニヤリと笑った。
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作者名：恵野 | 作成日時：2019年6月7日 21時
