第41話 ページ41
僕はイザベラの動きを見逃さなかった
「エマ！離れろ！！」
僕の言葉のすぐ後バキッと嫌な音が鳴った
その音を聞いてノーマンが足を止める
「＿＿＿あっあ‘’あ‘’あ‘’あ‘’あ‘’っ」
その光景を見てノーマンは絶望したような顔をする
「Shhh…よしよし大丈夫よ痛くない痛くない
ああかわいそうに私の可愛いエマ だから『諦めて』と言ったのよ
でも久々のハグは嬉しかった♡ ウフフ
ノーマンもよく気づいたわね素晴らしいわ！
そうよ私はあくまで‘’制御‘’する
あなた達はそれほどまでに‘’特別‘’なのよ 特別なお方しか食べられない特別な食用児
私が育てた最上の食料なの」
イザベラは包帯を巻きながら喋る
それを見てノーマンはイザベラに話しかける
「だったら……」
「だからこそ守らねばならない何としてでも
諦めてくれないならこうするしかなかったこれでしばらくは動けない
無事明日を迎えられるわ」
「『明日』？」
まさか！！
「そう明日大人しくお祝いしてねエマ、アオ」
「！？」
「＿＿本部から通達があった」
そこでイザベラを追ってきたであろう3人が合流する
「おめでとうノーマンあなたの出荷が決まったわ」
やっぱり…！ノーマンの出荷だ
「ノーマンが……出荷…？」
エマの包帯の巻かれた足を見たレイ
「ママエマのその足」
「折れているわ完全に私が折ったの
大丈夫よ上手く折ったから傷一つ残さず元通りになるわでもしばらくは絶対安静全治1〜2ヵ月ってところかしら
あなたの誕生日に間に合えばいいわねレイ
ノーマンその袋後でこちらに頂戴ね」
「！！」
「さ お家へ帰りましょう」
イザベラがエマを抱き上げハウスに向かっていく
「オイ！」
「エマ？」
いつも元気に走り回っているエマが怪我をして帰ってこたことにみんなが驚いたようだ
「ロープ奪られてノーマン出荷エマは足折られて動けねェ…
下見済ませて次脱獄のはずが一体どうすりゃいいんだよ……」
「………」
「エマなら足はソッコーで治すロープもまた作りゃいい脱獄はどうにかなるしどうにかする！
今はまずノーマンだ」
「でもなんで……よりになってどうしてノーマンが？
脱獄がバレたから＿＿とかじゃないんでしょう？」
そうだ脱獄がバレたぐらいじゃ出荷されない
「だよなおかしい……スコアが高いほど美味いならノーマンこそ誰より満期で出荷したい食用児のはず」
！！そうか…もしかしたら……！
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作者名：八重黒 | 作成日時：2022年8月8日 2時
