検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:265,408 hit

#13 ページ13

.






そうだよね、無理に自分から引く必要なんてないよね!

私は私なりの方法で麦野くんにアプローチしよう!









『麦野くん!』




「あー、またお前かよ」





ドアを全開に開けると絵に向かっている愛しの麦野くん。


ああ…今日もかっこいいなあ……







「で?今日はどうしたんだよ?」



『んふふ、麦野くんに会いたくて来ちゃった』



「だからお前は彼女かっつの!」





とかいいつつ、追い出さないから好き。


素直じゃないんだからー ♡







「……あ、お前また変なこと考えてるだろ」




『え?』




「そのニヤつき顔めちゃくちゃ怖いんだけど」




『ねえ、麦野くん』




「え、俺の話無視?」




『もし私が明日から来なくなったらどうする?』






昨日、先生に言われた言葉を思い出す。



加穂子ちゃんはこのままでも大丈夫と言ってくれたけど、やっぱり何か気になるものがあったから当の本人に聞いてみることにした。








「え?なんだよ急に」




『気になったんだもんっ』




「そうだなー、そりゃ清々するだろうな」




『え、』




「うるさい奴がいなくなって落ち着くだろうな」




『……あー、そうだよね。
あはは、私うるさいもんね』




「そうそう、お前はもう少し落ち着いた方がいいんだよ」






彼の言葉に頭が真っ白になり、
鼻の奥がツーンとした気がした。





そっか。





まあ、そうだよね。




私、一方的だったもんな。







麦野くんにとって、しつこい人間だったんだろうな。









まあ、そんな日は来ないんだろうな なんて
笑いながら目の前の麦野くんは言う。







笑わないでよ……。



真剣な話してるのに。







彼にとっては私はそういう存在でしかないわけで。









『……わかったよ、ごめんね』




なんて小さく呟いた言葉は、
目の前で笑ってる彼には届かなかった。









.

#14 (浅実side)→←#12



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (271 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
732人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

?めぃろ?(プロフ) - 2022年になっても待機してる私、、、 (2022年5月4日 18時) (レス) @page28 id: a284f3be6e (このIDを非表示/違反報告)
なのもち(プロフ) - 続き待ってます!! (2020年6月16日 20時) (レス) id: b3104d6996 (このIDを非表示/違反報告)
華ノ子(プロフ) - 続きを未だに待ってます!!!!! (2019年9月19日 12時) (レス) id: c19112da8e (このIDを非表示/違反報告)
雪麗(プロフ) - 是非続きを書いて欲しいです (2019年5月5日 15時) (レス) id: fbce76fc48 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - はじめまして、以前こちらのお話を拝読していました。また今は「愛されがーる」も拝読しています。たむさんの作る世界観がとても好きな為続きがあるのならば是非読んだみたいです。お忙しいとは思いますがどちらの更新も楽しみにしています。 (2018年9月22日 20時) (レス) id: 9c9c6cfcbb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:たむ | 作成日時:2017年8月16日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。