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紫耀くんの誕生日
今日は早く帰ってくる、と連絡があったから
紫耀くんの家でプレゼントと手作りのケーキを用意して
帰りを待っていた
『ただいまー』
生できく久しぶりの声に
最近の疲れは吹っ飛んでいく
「紫耀くんっ、おかえり!」
玄関へ走っていくと
両腕を広げて構えている紫耀くん
『あー!やばい、幸せ』
「‥うん!」
力強くぎゅーっとされて
この温かくて落ち着く感じがホッとする
紫耀くんの顔を見るともっと落ち着いた
.
『やば、めっちゃおいしい!』
「よかったぁ、」
作ったケーキを食べて
ふにゃっとした笑顔をする紫耀くん
その笑顔がみれただけで私は幸せだよ。
__ ピリリ
そんな時電話が鳴った
「‥」
電話番号をみると兄から
『‥A?』
『出なくていいの?』
「ぁ、いいの」
兄から電話をした後
通常の私でいられる自信がなかったから
私は電話を無視した
でも、何回もかかってくる電話
流石に紫耀くんも気にしていて
様子を伺うかのように私の顔を覗き込んできた
『‥なんかあった?』
「んーん、大丈夫」
今日は紫耀くんの誕生日だもん。
暗い話はしたくない。
それがいちばんの気持ちだった
『誰か分かるの?』
「‥分かるけど、いいの」
『なんで?』
「‥なんでって、」
「縁を切った兄からだから、」
もう、隠せなかった
.
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kaho888(プロフ) - maho*さん» そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます! (2019年3月8日 0時) (レス) id: 2b211e65eb (このIDを非表示/違反報告)
maho*(プロフ) - このお話大好きで一気に読んじゃいました!これからもお話楽しみにしています。 (2019年3月5日 12時) (レス) id: 84e5e364a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaho888 | 作成日時:2019年3月5日 1時