石の世界の雪舟少女[Dr.STONE] (ページ7)

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聞きたかったことページ7

それじゃあこれからよろしく、という司さんの声で私の怒りは行き場をなくしてしまい、自然沈下してしまった。攻め込むことをを考慮する方法は自分で試行錯誤するしかなさそう。

ふう…

小さくため息をつく。

なんだか一気にハードル高くなってない？一気にさっきまでの出来そうという気持ちが萎んでいく。

いや出来る出来ないかじゃなくてやるかやらないかだよね。どこかで聞いた名言を思い出しても自信はそんな簡単に出てこないもので。

自信喪失中の私にお構いなく目的地に着いた。

「ここがAの部屋だ。うん、今日は疲れてるだろうしゆっくり休むといい」

案内されたところは壁にあるちょっとした穴だった。

共同部屋とかじゃ無いんだ…

なんだか意外と贅沢かも、旧世界。

自室があることの驚きを感じた頃にはもうすでに司さんの話の質問を忘れていた。

…いや違う、嘘、めちゃくちゃ嘘です。忘れたわけじゃ無い。ごめんなさい、ばちばちに覚えてます。

いや、色々と聞きたいことはあった。千空さんを殺したの？！なんで？！とか、千空さんと別れたのはなんでかとか、いろいろ。

本当は質問できるタイミングはあったはずだし、質問を忘れていたなんて聞く勇気が出せなかった自分を隠すための嘘だったりする。

単純に勇気がなくて聞けなかった。殺すとか、よっぽどのことだ。軽々と聞くのはなんだか気が引ける。

それに内容によってはもしかしたら私はここに住めなくなるかもだし。逃げた方が良い状況に追い込まれたらたまったもんじゃない。

他にも聞けなかった理由をあげればきりがないけど、なんにせよ今日聞くのは得策じゃ無い。また今度にしよう、と結論づける。

…今はとにかく休みたい。そんな気持ちに急かされるようにして部屋に入った。