20 ページ21
「いただきまーす！」
「まーす…うっ、トマト…」
「召し上がれ、キヨも一つでもいいから食べてみな？」
ずぞぞ、と麺を啜り、錦糸卵をつゆに沈める。結露が垂れる麦茶が入ったガラスコップをみて、夏だなぁ、なんてしみじみする。
少し和やかな気持ちになったのもつかの間、キヨの「あーっ！！」と言う大声でハッと目覚めた。
「ヒラてめぇ俺のピンクの素麺取っただろ！返せ！」
「子供じゃないんだから…ってあ！俺の緑の素麺！」
「フハハハざまぁ見やがれ！べーっだ！」
んべっと舌を出すキヨの舌を優しくつまみ、ぽんと舌にトマトを置く。
キヨが舌を口に戻すと共にトマトも入り、慌てて吐き出そうとするキヨの口に手を当て防ぐ。
そうすればキヨは中のトマトを必然的に食べなければいけない訳で。
「むぐぅ！？んー、んーっ！んんん！」
「はい食べる！キヨもヒラくんも暴れない！暴れるのは食べ終わってから！」
「はーい！キヨざまー、俺は大人しくピンクの素麺でも食べとこっかな！は・あ・と！」
「んっぐ、ゔぇ…Aもヒラも覚えてろゔぇぇ…A頼む、茶くれ…」
よくできましたと綾鷹のペットボトルを渡すと、ぐいっとラッパ飲みでごくごく飲み込むキヨ。
ちょっと悪いことしたな、と反省する。
「ごめんね、キヨ」
「ん。…でも覚えてろよ」
ヒラくんの時を思い出し、うっと息がつまる。
ずず、と素麺を啜りつつ、痛くないといいななんて思うのであった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 467人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「実況者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
小林@(プロフ) - ワサビing(:P)さん» ごめんなさい禿げないで！！！！！！すぐ助けるから！！！！でもごめんね！！！内容考えてなかった！！！！コメントありがとうございます！！！！更新がんばります！！！ (2016年8月15日 12時) (
レス) id: 58fe8b8688 (このIDを非表示/違反報告)
ワサビing(:P) - 続き見たすぎてはげそうです！help (2016年8月15日 12時) (レス) id: 4b0103140c (このIDを非表示/違反報告)
みほ*数字松girl(プロフ) - 赤味噌さん» 同意してくれた方二人目だwそう言ってくれた貴方のコメににやけてます← (2016年4月9日 1時) (レス) id: f6f3eef1cd (このIDを非表示/違反報告)
赤味噌(プロフ) - みほ*数字松girlさん» モフモフしたいに同意すぎてニヤけました((((( (2016年4月8日 19時) (レス) id: e7c305db9a (このIDを非表示/違反報告)
小林@(プロフ) - みほ*数字松girlさん» コメントありがとうございます…！！ヒラ可愛いですよね！全然気持ち悪くないですむしろ同意します((頑張ります！ (2016年3月18日 17時) (レス) id: 58fe8b8688 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
