酷い… ページ11
A side
丸山「仕事辞めたくても、辞めさせてもらえなくて…。
それを信ちゃん、社長に相談したんです。 引き抜かれたんですけどね。」
「そんな…。」
丸山が仕事出来るから、同期が妬んだのね。 汚いやり方…。
「…辛かったね。」(ギュッ
丸山「………。」
丸山は黙ってたけど、私を静かに抱き締めた。
丸山「…もう僕が目立ったらアカンのやって思うようになって。
だから、自分を隠すためにメガネ掛けたんです。」
「…そっか。
あのね? 私、今の丸山の方が好き。」
丸山「え…?」
「自分をひた隠しにするより、さらけ出しても良いんじゃない?
私、その方が良いと思う。 そしたら、ストレスも溜まらないでしょ?」
丸山「…結城さんは、僕が怖くないですか?
歴代の彼女、この姿見せたら怖いって言うてました。 優しい方がええって。」
そんなこと言われてたんだ…。 何か、ムカつく。
丸山の本当の姿を受け入れないで、何が彼女よ…。 バカじゃないの?
「…メガネあっても無くても、丸山は優しいままじゃない。
私、全然怖くないわ。 むしろ…。 過去の話してくれて嬉しいわよ…?」
丸山「結城さん…。
僕、結城さんにずっと憧れてて、それが好きって気持ちに変わっちゃったんです。
でも、この姿見せたら離れて行くんちゃうかなって…。」
「…バカ。 私はあんたのこと、可愛い後輩だと思ってた。
でもね…? いつの間にか、丸山のこと好きになってたの。」
これが、私の気持ち。 年上女に言い寄られたら、気持ち悪いかもって思ってた。
丸山「嬉しい、です…。 僕と、お付き合いしてもらますか…?」
「…私で良かったら。」
丸山「やった…。 ありがとう、Aさん。」
「…2人きりの時は、呼び捨てで良いわ。 私も隆平って呼ぶから…。」
2人で微笑んで、キスして…。 ずっと抱き合ってた。
丸山「…ずっと、Aのこと抱きたかった。」
「…良いよ? 肉食系の隆平、新鮮だし、それに…。」
ドサッ
丸山「おっと…!」
「肉食系同士の方が、燃えるじゃない?」
丸山「ふふ…。 後悔せんとってや?」
その日、私たちは体を重ねた。 隠れ肉食系男子だったのね、隆平…。
受けて立つわ。
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作者名:∞かぽ∞ | 作成日時:2017年3月10日 17時