俺たちの姫は儚い。 5 〜Snow Man〜

国王の誕生日 ページ36

宮舘 side


　愛する姫とのデートは、それはそれは楽しかった。



　幸せ過ぎて怖いくらい、幸せだった。



　「はい、舘様？ あーんしたるな♪」



宮舘「ふふ、ん、美味しいね…！



　 ほら、俺のあんみつも食べなよ、あーん？」



　「この扇子、舘様みたい！ プレゼントする♪」



宮舘「え、いやいや、悪いよ…！(汗)」



　「なぁんでよ、このくらいさせてぇな！



　 主演舞台のお祝いも兼ねて、プレゼントやで♪」



　「ここらへん、景色綺麗やろ？



　 一緒に写真撮って、LINEに送ろ〜♪」



　抹茶のケーキを食べさせてもらい。



　扇子専門店に行ってプレゼントも買ってもらって。



　照やふっかにも買ってたけど、なかなかのお値段だったし…。



　梅の花が満開だったから、ふたりで写真も撮って…。



　一緒に、新幹線で帰宅している。



　「…はぁ、楽しかったなぁ♪」



宮舘「ありがとね、姫。



　 京都デート出来るなんて思わなかった(笑)」



　「あたしもラッキーやったわ♪



　 あの扇子専門店も、久しぶりに行けて良かった。



　 初舞台で日本舞踊やる時、あの店で買ったんよ。」



宮舘「伝説のやつね？」



　滝沢歌舞伎終演後すぐ、姫に舞台のオファーが舞い込んだ。



　古い桜の木から生まれた、『桜の精』の役。



　ラストシーンでは日本舞踊を美しく踊り桜の寿命と共に儚く絶命していく。



宮舘「…あれ、台詞なかったよね？」



　「あれほど難しい役はないな(笑)



　 喜怒哀楽も、音に合わせて踊って表現してん。」



宮舘「あれ、ジュニアたちが皆持ってるよ？



　 ラウールも、たぶん持ってるんじゃないかな？」



　「ホンマに！？(笑)



　 確かに、究極の表現の仕方やもんなぁ…。」



　あの舞台、東京と大阪公演のみだったんだけど…。



　チケットは即完売して、グッズもかなり売れたらしい。



　Aはお金に無頓着だけど(笑)



　今度、喜怒哀楽の演技のこと教えてもらおうかな？



宮舘「…そうだ。」



　「ん？」



宮舘「今度YouTubeで、演技講座やろうよ！



　 俺たちも、姫の演技論知りたいし！



　 それぞれドラマ出演も増えてきてるからさ。」



　「えー、恥ずかしいって(笑)」



宮舘「やるべきだよ、絶対に！」



　今日は本当に楽しかったな…。



　貴重な時間を俺にくれてありがとう、姫。



　これからも、大好きだよ。

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