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怒り ページ30

A side


絹「あんたなんか、あんたなんか鬼に喰われれば良かったのにっ!」



 あぁ、言われちゃった…。 1番、あたしの中で堪える言葉を。



 蜜璃が私の後を追って鬼殺隊に入って来た時は、本当に焦った。



 あっという間に頭角を現して、煉獄さんの継子になったって聞いた時だってそう。



 私が鬼殺隊に入隊したせいで、蜜璃も危険な任務を任されるって。



 「…そう、かもね。」



 この一言が、私の精一杯の反論だった。



 すると今度は、蜜璃が怒った。



蜜璃「何てことを言うの…!?



  お姉ちゃんは柱として、鬼殺隊として鬼と戦ったのよ!?



  お父さんやお母さんに危害が加わらないように、毎日必死で…!」



絹「蜜璃、あなたはこいつに利用されたのよ。



  姉妹で鬼殺隊になって、自分の身を守るためにあなたを犠牲に…!」



蜜璃「酷い、酷いわ、お母さん…!(涙)」



 この人に何を言われても、もうどうでも良かった。



 それにしても、酷い言われようだけどね…。(笑)



宇随「…おい、地味ばばぁ。



  黙って聞いてりゃ、俺の伴侶に色々言ってくれるじゃねーか。



  鬼殺隊ってのはな、鬼の頸を斬るために真夜中に活動してたんだよ。



  あんたらが安心して眠れるように、寝る間も惜しんでな!



  鬼を倒すのに、無傷ってわけには行かねぇ。



  Aの顔を良く見てみろ、一生消えない傷を鬼に付けられたんだ!」



 「て、天元様…!」



宇随「いつ命を落とすか分からない世界に飛び込んだ甘露寺姉妹は、大馬鹿だ。



  だがこいつも妹も、毎日血の滲むような努力を重ねて柱になった!



  今じゃ隊士たちの良い見本になってんだよ、ふたりともな!



  それを、『鬼に喰われれば良かった』? ふざけんのも大概にしやがれ!」



 こんなに怒り狂った天元様を、初めて見たかも知れない。



 いつも誰かをからかって面白がるけど、怒った顔を1度も見たことがなかったから。



絹「あ、あんたに何が分かるって言うんだい!?」



宇随「分からねーよ、分かりたくもねー。



  だがな、Aの今までを侮辱するような奴はこの俺が許さねえ!」



小芭内「…全部宇随に言われたのは癪だが、俺も同感だ。 お引き取り願おう。」



絹「くっ…!」



 天元様と小芭内に睨まれ、母はしぶしぶ帰って行った。

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作品ジャンル:恋愛
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かほべえ(プロフ) - かりんさん» ありがとうございます! 現在仕事でバタバタしており、超亀更新ですが、気長に待っていただけるとうれしいです。 (2020年9月21日 8時) (レス) id: 6299ff18a4 (このIDを非表示/違反報告)
かりん - えっ神作。応援してます。 (2020年9月20日 16時) (レス) id: c30d21e2cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:∞かぽ∞ | 作成日時:2020年6月22日 23時

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