検索窓
今日:13 hit、昨日:0 hit、合計:22,699 hit

安堵と涙 ページ25

A side


 蜜璃が急いでしのぶを呼びに行ってくれている間、私は天元様と2人きりに。



 「…宇随さ、」



宇随「天元って呼んでくれねーのか。」



 「え…?」



宇随「俺のこと、さっきそう呼んだじゃねーかよ。」



 そう言えば、薄れゆく意識の中でそう呼んだような気もするけど…。



 でも、呼ぶ必要もないのでは…?



宇随「ひとりで無茶しやがって、この馬鹿。」



 「な、バカって…!?」



 ギュッ



 悪態に反論しようとしたときには、もう天元様に抱き締められていた。



宇随「…お前、ひと月も目を覚まさなかったんだぞ。 派手に心配した。」



 「て、天元、様…? もしかして泣いてらっしゃるのですか?」



宇随「ば、馬鹿言え! この俺様が泣くわけねーだろ!?(涙)」



 泣いてるじゃない、と言いかけたけど、止めた。 天元様は天邪鬼だから。



宇随「…A。」



 「はい…?」



 チュッ



 「………。」



宇随「…悪い。 この口づけの意味は、今度話す。



  お前の怪我が治ってから、大事な話をするからな。 憶えとけ。」



 「…分かりました。」



 今、私、天元様と口付けをしたの…?



 ひとりになって信じられなかったけど、唇が熱くなっていた。



 「夢じゃ、ない…。」



 嬉しいやら恥ずかしいやらで悶々としてたら、蜜璃が戻って来た。



蜜璃「お姉ちゃん…!」



 「蜜璃…。 心配かけてごめん、もう大丈夫だからね?」



蜜璃「…うぅ〜!(涙)」



 ムギュッ



しのぶ「ちょ、蜜璃さん! これから怪我の状態を診てからじゃないと!」



 「大丈夫よ、しのぶ。 痛かったら痛いって言うから(笑)」



 毒のせいでまだ体が正常に動かないものの、命に別状はないことが分かった。



 これから薬を飲みつつ、手足をしっかり動かせるように訓練をしなきゃね。



実弥「ったく、世話の焼ける姉妹だな…。



  甘露寺のやつ、屋敷に上がり込んで来たかと思えばいきなり泣き喚いてよぉ。」



玄弥「こうは言ってますけど、兄ちゃん、めちゃくちゃ心配してたんですよ?」



実弥「てめ、余計なこと言ってんじゃねー!////」



 「ふふ、そうなのか? ありがとう、実弥。



  小芭内も迷惑かけてごめん。 でも、蜜璃の傍に居てくれてありがとう。」



小芭内「…俺が勝手にしたことだ、気にするな。」

日常生活→←朦朧



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (35 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
54人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 ,   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

かほべえ(プロフ) - かりんさん» ありがとうございます! 現在仕事でバタバタしており、超亀更新ですが、気長に待っていただけるとうれしいです。 (2020年9月21日 8時) (レス) id: 6299ff18a4 (このIDを非表示/違反報告)
かりん - えっ神作。応援してます。 (2020年9月20日 16時) (レス) id: c30d21e2cb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:∞かぽ∞ | 作成日時:2020年6月22日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。