俺の ページ37
A side
「ん、どないしたん、章大？」
章大「こんなん見つけた〜！」
章大が何気なしに見せてきたんは、ボッロボロの箱。 見たことあるわ…。
「…あーーーー！！」
章大「っ！？」(ﾋﾞｸｯ
「そうや、宝箱っ！ 章大、ナイスや！ それ、兄ちゃんの大事なもん！」
章大「ホンマぁ？♪」
この箱は宝箱。 三つ子が大切にしとるものは、大体この中や。
「みんなぁ！ 今、章大がこの箱見つけたんよ！
これは兄ちゃんたちのだーいじな物がたくさん入ってる！
とりあえず、この箱をみんなで探そう！ もうちょいやでー！」
年下組「はーい♪」
あたしひとりじゃ無理やろうと、隆平が助っ人に来てくれた。
すばるは赤、侯隆は黒、信五は紫の箱。 見たらすぐ分かる…。
隆平「あ、あった♪ 机の下に落ちてたで〜？」
「隆平、お手柄♪」(ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
隆平「えへへぇ♪」
それから程なくして、亮が侯隆の宝箱を見つけた。 もしかして、この中に…？
三つ子「ただいま〜…。 マネすんな！」
「おかえり、こっちおいで。」
無言で三つ子をリビングに入れると、ちょこんと正座しとるチビたち。
仲直り、して欲しいんやろな…。
「宝箱見つけたんよ。」
きみ「何で今…。」
すばる「俺らはベルト探して…。」
信五「関係ないやん…。」
「ええから、開けてみぃ？」
子供用の南京錠を外し、しぶしぶ宝箱を開ける。 すると…。
きみ「…あ、レッドのベルト！」
すばる「ナス…。」
信五「ブラックや…！」
きみ「…やっぱり、信五が犯人やんか！」
すばる「そんなんお前も一緒や！」
信五「すばるが…！」
イラッ
「…ええ加減にしなさい！ まだ分からへんの！？
確かにな、人のを借りて返さんかったのは、それぞれ悪い。
でも、宝箱にわざわざ入れてたんやで？
それって、失くしたらアカン大切な物っていう認識があったんとちゃうの…？」
三つ子「………。」
亮「兄ちゃん、仲直りせーへんの？」
章大「しょーちゃん、兄ちゃんたちがプンプンしとんの嫌や…。」
きみ「…俺らも大人げなかったな。 ごめんな、すばる。」
すばる「俺もごめん、信五。」
信五「きみ、ごめんな？」
やれやれ、やっと仲直りや。 これからは、ちゃんと確認せなアカンね！
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作者名：∞かぽ∞ | 作成日時：2020年1月19日 11時
