喧嘩 ページ13
すばる side
俺はいつも、きみと信五と一緒におる。
同級生と仲が悪いわけやないけど、俺らに意地悪する奴らもおんねん。
特に、信五には…。
男子１「おい、信五！ お前、相変わらずちっちゃいなぁ！」
男子２「お前、女なんちゃうん？(笑)」
信五「ち、ちゃうもん…！」
すばる「おい、信五に何してんねん！ こいつは紛れもなく男じゃ！」
きみ「そうやそうや！ あるもん付いとるしな！」
こうやって、信五に構う奴らを追っ払う毎日。
信五は俺らの中でも背が低いし、弱いっていう位置付けなんやろな…。
そんな日々が続いてたある日、俺らのクラスで授業参観があった。
姉ちゃんは学校があるし、当然来た事はあらへん。 それをあの男子に言われた。
男子１「お前のとこ、お母さん居ないんだろ？ 可哀想だなぁ！」
信五「可哀想…？」
男子２「そうだよ？ だって、お父さんもお母さんもいないんだろ？」
すばる「…だから何やねん。」
きみ「………。」
男子１「お前ら、両親に捨てられたんじゃねーの？」
滝沢「おい、止めろって…。」
信五「…ちゃうもん、捨てられてなんかないもんっ！」
男子１「…信五のくせに、口答えすんな！」
ドンッ！
信五「うわっ！？」
ガターーーーン！！
男子２「お前らの姉ちゃんだって、お世話すんのめんどくさいって思ってるよ！」
その一言で、ハッとした。 確かに、姉ちゃんはオカンやない。
でも、毎日家のことしてくれてて、俺らの世話をしてくれて、オカンの代わり。
信五をどついて、姉ちゃんまで馬鹿にしたこいつらが許せんくて…。
すばる「…もういっぺん言うてみぃ、おらぁ！」
きみ「信五に何すんねん！ 信五、大丈夫か…！？」
信五に駆け寄るきみ。 よぉ見ると、信五の手首が少し腫れとった。
そこから、俺らは大喧嘩。 力の加減なんか知らんから、傷だらけや。
先生「どうした、何やってるんだ！？」
男子１「せんせ、俺ら何もしてへんのにこいつらが…！(涙)」
すばる「はぁ…？」
先生「すばる、ダメじゃないか！」
何やねん、先生は俺の話聞いてくれへんの…？
俺だけ悪いみたいやん。 最初に色々言うて来たんはあっちやで？
俺は保健室に連れてかれて、傷の手当をされる。
姉ちゃんなら、俺のこと信じてくれるんかな…？
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作者名：∞かぽ∞ | 作成日時：2020年1月19日 11時
