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その日の夜、
今日は撮影場所に一泊する予定で、
俺は1人の時間を満喫している
深夜、お酒を飲んで盛り上がっていた奴らも静まり返り、
いっときの静寂が流れる
「…」
ふと目に入ったプール
…俺今日入らなかったし、
あれは昼間だったから入らなかっただけで
今は夜だから、、
入りたい
そう思った
「誰もいない…よな」
あたりを見渡して誰もいないことを確認した
だれかに見られたらたまったもんじゃ無いからな
少しだけ、
ほんの少しだけ入ろう
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「…」
片足ずつ少し冷やされた水に入る
真上には三日月とも半月とも言えない月が浮かんでる
満月だったらもう少しロマンチックだったのにな
「…」
全身が水についた時点で、
久しぶりのプールに少しテンションが上がる
少し歩いてみたり、
顔をつけてみたり、
潜ってみたり、
泳いでみたり、
1人にしては広すぎるプールに
少し孤独感を感じながらも楽しむ
濡れた髪をかき上げて
水から顔を離す
周りのことは忘れて、
俺はただただ今を楽しんだ
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WZ side
WZ「…はぁ」
自分の作業室とは別の場所に泊まると言えど、
俺の作曲活動に休みはない
今夜もこんな時間までパソコンに向かった
喉が渇いたから冷蔵庫前まで歩いてきた
酔っ払いが
ソファーだったり椅子の上で寝てるのを横目に、
水を喉に流し込む
すると、
ある所から音がした
WZ「…水?」
水を飲み干したとき、
プールから水の音が聞こえた
誰がこんな夜中プールに?
メンバーの誰かだろうと思って、
そっと影から覗いてみた
WZ「A…?」
メンバーはメンバーであっても
あのAだとは思わなくて
思わず呆気に取られて体が動かなかった
Aだったということに驚いたのもある
でも、それ以外にも体が動かない理由が
WZ「…」
薄暗い状態でもはっきりと見えるAのシルエット
そのシルエットがあまりにも魅力的だった
男とも女とも言える中性的な顔だとは思っていた
ここまでくると誰がなんと言おうと綺麗だ
月の光なんてあったらもう反則だと思うくらい
俺には美しすぎた
目を逸らせなかった
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作者名:ka._.ho | 作成日時:2022年7月20日 23時