◆ 私の推し彼氏 ページ7
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A side
朝っぱら早々、問題発言っすよ永瀬さん。
真っ赤になったままフリーズした頭はなかなか帰ってこず私は硬直したまま綺麗な廉の顔を見つめることしか出来なかった。
海「廉さぁ…マジでそういうことしか頭にないわけ？」
「当たり前やろ、やっと言えるようなってんから」
紫「つまり今までも常日頃抱いていたと」
「おん」
杏「キモお前」
今日も杏菜の廉へのあたり強さは相変わらずのようで。
ほら、廉と杏菜睨み合っちゃった。
仲良いのか悪いのか分かんないんだよな、二人とも息ぴったりの時もあるし。
でもそんな光景も見慣れたのでなんとも思わなくなったけど、むしろ仲良くしてると解釈して微笑ましく思ってしまう。
今日も平和だな…
じゃなくて。
『ほら廉、起きてるんなら体起こして。制服シワになるよ』
「いやや、ちゅーしてくれへんと起きひん」
流石にこれは私もお手上げだ。
たしかに私と廉はめでたく恋人になったわけだけどまだ実感が湧かないし恥ずかしいのは変わりない。
廉の腕を掴んで揺さぶってみても目は開けずにゆらゆらと体を揺らすだけ。
これは絶対にちゅーしないと起きない気だ。
廉が無駄に頑固なのは知ってるけどこういう時は本当に勘弁して欲しい。
特にこういうのお願いは。
早く、と私を見てせがんでくる廉は最高に超ド級に可愛くてかっこ良くてイケメンなんだけどそれがまた私の羞恥心を煽る。
出来るわけない、まだキスさえも慣れないのに自分からなんて出来るわけないでしょ…！！
『か…勘弁してよ…』
顔を手で覆ってそう言うと、廉は渋々体を起こしてくれた。
ふぅと胸を撫で下ろして一安心していると。
「A」
優しい声で名を呼ばれて反射的に顔を上げる。
＿＿チュッ
唇に暖かくて柔らかい感覚。
思わず硬直する。
「おはよ」
『お、おはよう…ございます…』
「ふは、なんで敬語？笑」
ケラケラ笑いながら私の腰に腕を回して胸ら辺に顔を埋めてスリスリと擦り寄る廉。
今日の朝、何度目かの思考停止。
それと同時に頭からプシューと煙が出るほどの顔の熱さを感じた。
無理だ、これ。
ガクン
「おわ、え」
紫「あっ」
海「死んだ？」
杏「Aー！？！？」
彼氏になった推し様からの供給が、今日も激しくて尊死寸前です。
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作者名：KAI | 作成日時：2023年7月10日 13時
