嫌いになりたい【wrwrd!】 (ページ30)

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ー数ヶ月後ー

私は晴れてぴくとくんの護衛となった。もちろん世間からは強い批判を受け、裏切り者だと言われた。

けれどそんなことは気にしなかった。あの時の方がよっぽど辛かったし、なんとも思っていない人に何を言われようが私は私、何も変わらない。

「A！この書類も頼むー！」

『わかった！こっちチェックよろしく！！』

そう、私は守るだけだと暇だと言い出し書類をやらせてもらっている。書類をすることの正当化として幹部(秘書みたいな役割)になった。国民からはそんな批判はされなかった。

いや、されたけど国民とぴくとくんは友人みたいな関係なのでふざけまじりでなんか言われただけだった。

『ん？我々国に外交行くの？』

「そうだね。Aはどうする？来ないって選択肢もあるけど」

『行く、護衛だし。グルッペンに会いにいくんでしょ？余計に行きたい』

「ったく、心配してあげてんのに。辛かったらすぐに言ってよ」

『はーい』

私の関西の訛りも薄くなってきた。環境が環境だからか、聞いていないとそっちに染まる。でもしんぺいとかが来た時は関西弁が出ているからそういうものなのかなと思ったりしている。

「A、明日行くからね。準備しといて」

『了解。国民に会うのも久しぶりだなぁ、ちょっと遊びたいからもう準備しない？書類、もう緊急のないじゃん』

「あはは、いいよ。Aらしい理由で。お忍びで行きますか」

『隠れる必要はないよ。堂々と行くから』

こんなゆるい国で、楽しく働いている。

私は旅行気分で荷物をバックに詰めていく。といっても少ないのだが。武器の方が多いような気がする。小型ナイフにサバイバルナイフ、拳銃、スタンガンに手榴弾。あと仕込みナイフと毒針くらい。

こんなに持っていく必要はないかもしれないけれど、毎回持っていっている。

その武器達はバックに入れず服の下に隠している。入国審査があるからその時は外すけども。

『準備できたよ』

「早いね…女って準備遅いもんじゃないの？」

『偏見！！私は外見に興味がないだけ』

「あははは、女捨ててる」

『うっわ失礼～！！置いてくよ！？』

「ごめんって、あはは」

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