にひゃくじゅういち ページ17
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鶴蝶「イザナ…どうしてここに……」
黒川「Aんとこ行こうとしただけ」
「Aの家、コッチだろ？」と言うイザナに鶴蝶は冷や汗をかく。
隠すような話はしていないが、この男…Aが関わると何をしでかすかわからない。
『……わたしに何か用事があったの？』
黒川「言ったろ？Aを迎えに来たって」
嗚呼、やっぱり
鶴蝶「おい！イザナっ！」
黒川「お前は口挟むんじゃねぇ、鶴蝶」
黒川の鋭い視線が鶴蝶に刺さる。
それとは対照的に「大丈夫だよ、カクちゃん」とAからは優しい眼差しを鶴蝶は向けられた。
『前にも言ったけど、イザナにはついていけない。何をしようとしてるの？』
黒川「俺は俺の望む国を作る。だから、そのために俺はマイキーを“灰”にしねぇといけないんだよ」
『……どういうこと？』
黒川「どういうこと？そのまんまだけど」
『意味がわからないよ。何それ……マイキーはイザナの弟なんだよ！？真一郎くんの弟なんだよ！？』
黒川「お前もあのことは知らねぇんだな……。だからだよ」
『え？』
黒川「だから、今度は俺が奪うんだ。マイキーは俺から何もかも奪ったから」
『待って、意味わかんないよ。マイキーがイザナから何を奪ったって言うの……？』
黒川「Aだけは渡さねぇ。国王の隣には姫が必要だろ？」
何も映さない黒川の瞳にAは身震いした。
それでも……
『行けないよ。イザナの気持ちがわたしにはわからない……』
Aは“付いて行く”と言わなかった。
黒川「今はそうでも、いずれお前はコッチにくるよ」
『何度言われても一緒だよ』
黒川「いいや。AはAの意志でコッチに来る。お前は他人を大切にする奴だから」
『え？』
黒川「“あの時”から……いや、“あの時”よりも前からAは俺の隣に立つべき存在なんだ」
『イザナ？』
黒川「また、来るよ。行くぞ、鶴蝶」
そうしてニコリと笑みを浮かべ、鶴蝶には無表情で言い放った。
何も言えず、歩き出すイザナの後ろ姿を見つめながらAは鶴蝶に問いかける。
『イザナがああなったのは、わたしのせいなのかな…。“あの時”の……』
鶴蝶「違う！お前のせいなんかじゃない！それにあれは……！！」
『でも！あの時からイザナはおかしくなったような気がするんだもん！！』
鶴蝶「A…」
『あのことがあったから……、それしか心当たりないよ……』
Aの目から涙が溢れた。
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ゆず(プロフ) - いっちゃんさん» すみません。コメントありがとうございます。微修正や下書きをして保存した際に通知が届いてしまったのだと思われます。その際は更新通知をオフにしていたつもりでしたが、漏れていたようです。ぼちぼち更新していきますので、お待ちいただけますと幸いです！ (2023年3月1日 17時) (
レス) id: 5e3b7e37d3 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん(プロフ) - すみません、更新通知が届くのですが、どれもNEWと表示されてなくて、、、続きが更新されてるのでしょうか。 (2023年2月5日 21時) (レス) id: 3e516dda96 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - すごく面白くてすごく大好きです文才天才すぎです、、何回も読み返してます、、これからも無理ないペースで更新していただけたら嬉しいです！完結までついていかせてください！！ (2023年1月16日 4時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
こーが(プロフ) - ありがたきお知らせ…！楽しみにしておりますが、無理せずご自愛ください…！ (2022年11月23日 9時) (レス) id: da454ef0ae (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - おもしろい！おもしろすぎて、ここまで一気読みしちゃいました！それぞれのキャラクターの心情が細かく書いてあって人物により近い視点で物語を読み進められました！続き、楽しみにしてます！ (2022年7月21日 21時) (レス) @page28 id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆず | 作成日時：2022年5月10日 19時
