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–私立桜英学院−
日本で有数のお嬢様学園である。
今日も廊下では、生徒達の「御機嫌よう」の声が飛び交い、遊ばせ言葉の使用率も高い。
勿論、学費も高いのだが、学年三位以内に入れば全額免除。
もっとも、天才達の集まるこの学園で学年三位以内という上位に入るには、死ぬ気で勉強する必要が殆どの人にある。
そう。
・・・・
殆どの人。
中には例外もいる。
その一握りの人物。
それが彼らである。
「あの御方…生徒会長の」
「ええ、後ろの方は確か副会長ですこと」
「お似合いとは、あの御方達にこそ相応しい御言葉」
「生徒会室ではどのような御話をなされている事でしょう」
生徒会長が雑魚である訳がない。
最近共学になったこの学院での数少ない男子。
賢く、華やかなセレブ達の中でも、異彩を放つ者。
中ニの頃から三年間、トップを保ち続けてきた、天才でもあり、努力家な会長。
時透、無一郎。
そして副会長。
文武両道、端子壮麗。
表彰式で彼女の名前が呼ばれない事はこの四年間、一度も無い。
ただ、定期テストでは時透の次に名が並ぶ。
蝶ノ宮A
彼らはセレブではないが、実力で今の地位を勝ち取った。
それも、五年生や六年生をも追い抜いて…
桜英学院では小学部、中等部に置いて生徒会が一つずつ設置されていた。
今、時透と蝶ノ宮は高校一年生の三学期を謳歌している。
今の支持率が保たれ続ければ、来年の生徒会総選挙も選ばれる可能性が高い。
来年こそ生徒会に!と野望を持っている一部生徒は密かに闘争心を燃やしていたが…。
本人達は何処吹く風。
なぜなら、彼らはなるべくしてなったのではない。
推薦である。
時透はその努力家という所で推薦された事になっているが…。
真相は違う。
要は顔である。
童顔でロン毛。笑った顔はアイドル顔負け。
性格も成績も悪くない。
それが年上女子の心を掴んだのだ。
Aの場合も同じ。
元々、男子から絶大な人気があり、しっかりしていたので、選ばれた以上一応やらなくてはいけないと考えていた無一郎にスカウトされたのだ。
そう。彼らの間には恋愛感情など無い。
それを女子達が面白そうに茶化し、噂し、それが真実となっただけである。
結局は何処ぞのお嬢様でも、やる事は同じなのである。
だが、その真実が覆る、生徒会にとって大事件が起きたのだ…。
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廣岡唯 - 面白い続きが観たい… (11月5日 12時) (レス) @page1 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
三日月晩霞(プロフ) - 小豆さん» わぁ!ありがとうございます!テスト期間終わったら、既に次の話あるので更新しますね! (2021年2月23日 20時) (レス) id: dfc881049f (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - 待ってます!無理せず頑張ってp(^-^) (2021年2月23日 19時) (レス) id: 985abcbb29 (このIDを非表示/違反報告)
三日月晩霞(プロフ) - ピクルスさん» えと、全然返信長いことしてなくてすみません(--;)えと、え、え、……なんのことですか?(惚け+えと、私が想像したのであってる……?) (2021年1月25日 20時) (レス) id: dfc881049f (このIDを非表示/違反報告)
ピクルス - 作者さんと同い年です!!いいいやったぁぁぁぁぃぁぁぁ!!(うるさいわ) ところで思ったんですけど、あの藤原書記の例の〇ん〇んはどうなってしまうのでしょうか。 (2020年8月27日 23時) (レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:猫毒 | 作成日時:2020年4月23日 21時