この思いは虹に変わり【Ren.M】2

52．【月姫】 ページ2

Side目黒


霜月さんがリハビリをしている間

俺は特にすることがないから

ボーッと霜月さんのリハビリを眺める。


かなり単純な動きでも結構大変そうで。

今は難なくこなしてるけど、

そのうちこんな動きも出来なくなってしまうのかもしれないと

切なくなった。


岩本「よし。じゃあ1回休憩しようか」


A「はい」


そう言うとペットボトルを持って

俺の方に向かってきた霜月さん。

そしてそのまま俺の隣に座った。


A「ごめんね目黒くん。退屈じゃない？」


目黒「全然。むしろこんな仕事もあるんだなぁって」


A「それって私じゃなくて照先生の事じゃん笑」


目黒「……ねぇ、さっきから思ってたんだけどさ、

なんで岩本先生は下の名前なのに

彼氏の俺は苗字でくん付けなの？」


A「えっ……」


目黒「俺だけ『目黒くん』じゃん。

なんか、嫌なんだけど……。

しかも、俺もまだ下の名前で呼んだことないのに」


リハビリの先生に嫉妬するなんて

我ながら子どもっぽいとは思うけど

口をついて出てしまった。


A「じゃあ……蓮くん？」


そう首を傾けて言う霜月さん。

え、待って。想像以上に可愛い。


目黒「そう！蓮！！」


嬉しくて思わず頬が緩む。


A「ふふっ笑

じゃあ私の事もAって呼んでよ」


岩本「Aちゃん、もう始めるよ」


A「あ、は〜い！」


目黒「A、頑張って」


A「うん！」

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