翼を欲した少女は星に手を伸ばす ページ18
教室に入ると生徒たちはざわざわとしていた。
話題は全て『ヴィーナスアーク』について。
しょうがない。
昨日あれだけ衝撃的なステージを魅せて行ったのだ。
正直私は昨日眠れそうになかった。
優れた歌声、切れのいいダンス、豪華なドレスそして何より
「・・・星のツバサ」
あの輝く翼に私は心底惹かれた。
自身も欲しいと願ったのである。
高い技術と、高度の歌声、最高のステージをするものに現れるあの翼。
ああ、欲しい。
自分にないものは、欲しくなる。
まるで駄々をこねる子供の様だ。
幸運なことに私がミューズを務めるブランドのデザイナーたちはエルザ・フォルテに認めらている用だ。
昔の自分のうだうだ言って可能性を否定する自分は、このブランドのミューズになるとき捨てた。
すべての条件はそろっている。
「・・・ニーノたちに相談してみるか。」
嗚呼、あの輝く翼が自分の手の内に入ったら、どんなに幸せで幸福だろうか。
そして私は、『星のツバサ』に魅せられていくのであった。
・
「・・・と言う訳だ。スタープレミアムレアドレス着てみたいんだが。」
大丈夫だろうか？こちらを窺うマリア。
最初にあった時は、まだまだひよっ子だったくせに、今の彼女の目は獲物を捕らえて狩ろうとしている獰猛な鷲だ。
あの有名な家をビフォーアフターさせる匠もびっくりするほどの変わりように俺は内心慌てていた。
貪欲になることはむしろ好ましい。
アイドルが無欲なんてことはない。
もっと上に、もっと輝きたい、もっとファンを笑顔に、結局すべて彼女たちアイドルの欲なのだから。
最初から欲の少ないマリアには、いい変化だった。だったのだが・・・。
「マリアちゃん、変わったねぇ？もしかして二重人格だったりするのぉ？」
ナイス愚弟よく聞いた。
「えっ！？そんなに変わって見えるのか！
正直なところ、こうやって感情を露にするのはどちらかと言うと苦手だったんだが、このブランドのミューズになった以上、後には引けない。
私は昔から譲ってばかりだったからな。
ここまで来たら何が何でも欲しい物全部奪う勢いで行くつもりだ。」
笑ったマリアはそう言った。
覚悟を決めたのだ。
なら俺たちにできるのは、彼女がマリアが最高に輝けるドレスを作ってやること。
それが俺達デザイナーの仕事であり役割なのだから。
「任せろ、お前が輝くドレス。俺達が作ってやるよ」
だから笑えマリア。
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天羽音花 - 最近アイカツフレンズの小説を書き始めたこともあり、色々な人の作品を読んでいたところ、この作品を見つけました。設定やお話の書き方、ストーリーの展開、どれを取っても参考になりますし、とても面白いです！これからも更新頑張ってください！ (2018年6月9日 7時) (
レス) id: 55b5068c58 (このIDを非表示/違反報告)
果口 陽暉(プロフ) - 斗渚さん» ありがとうございます！光栄の極みです！ (2017年12月20日 7時) (レス) id: 17a8e4b861 (このIDを非表示/違反報告)
斗渚 - この作品は面白いです！寒くなってきたので風邪をひかないで更新頑張ってください。 (2017年12月19日 15時) (レス) id: a3e40a4b60 (このIDを非表示/違反報告)
果口 陽暉(プロフ) - 泡沫のアリアさん» ほ、本当ですかΣ(´∀｀；)お手本は嬉しいです(/ω＼)応援ありがとうございます(人''▽｀)頑張りますっっ！ついでにこの作品を作った理由はオリキャラをレイさんと一緒にステージに立たせたかったからです！！ (2017年11月23日 15時) (レス) id: 17a8e4b861 (このIDを非表示/違反報告)
泡沫のアリア(プロフ) - 書き方とかお話の設定とかが全て私が読んできた中で一番お手本&面白い作品です！これからも頑張って下さい！応援してます！ (2017年11月23日 6時) (レス) id: 4695091f56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：果口 陽暉 | 作成日時：2017年11月19日 16時
