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確かに、思い出せばハッキリとキスしたところを見たわけではない。
ライトは少しあったけど、薄暗くて見えにくい状況だった。
私はシルエットだけを見て北斗くんがキスしたのかと思っていた。
北斗くんの話から、きっと女の子がすっごく泣いちゃって、北斗くんが心配して大丈夫？って顔を覗き込みながら優しく声をかけたんだと思う。
その影が重なって見えて私はキスしたと勘違いした。
そう理解するとだんだんと恥ずかしくなる。
あんなに大袈裟にしてしまったと恥じた。
でも、それだけ北斗くんが好きなんだって自分で思い知らされる。
私が顔を真っ赤にすると、それを見た北斗くんが
｢良かった〜誤解とけて・・・もう俺、由衣ちゃんに逃げられるの懲り懲りだよ・・・｣
と一気に胸のつかえが取れたように安堵した。
「北斗くん、ごめんね・・・私、もう北斗くんから逃げない」
｢私、北斗くんのこと好き・・・｣
私はやっと北斗くんに気持ちを伝えることができた。
｢由衣ちゃん・・・俺も由衣ちゃんのこと好きだよ・・・俺と付き合ってください｣
北斗くんは私の目の前で頭を下げた。
｢うん！｣
そう返事をすると、北斗くんは嬉しそうに笑って
私の髪の毛を優しく撫でながら私の瞳を見つめる。
そのまま後頭部に手を当てて、少し私を引き寄せると
優しく私の唇にキスした。
唇を離して北斗くんと近い距離で目が合う。
すっごくドキドキするけど嬉しさの方が勝っていた。
北斗くんとやっと思いが重なった・・・
幸せ・・・
そう思っていると、
｢由衣ちゃん、いい匂いする・・・｣
｢え？・・・もしかして、これかな？北斗くんからもらったリップ付けてるからだよ、これいい匂いだよね。私も好き・・・｣
｢由衣ちゃんがどんどん可愛くなっちゃうね、また俺がプレゼントするね？｣
そう言って北斗くんは再び私に口づけた。
やっと迎えた私のことを好きだと言ってくれた北斗くんとの幸せ。
私に一途でいてくれた北斗くんとの恋愛は実りました。
終わり
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作者名：えーじ
| 作成日時：2019年8月16日 14時
