１１ ページ11
｢由衣ちゃん・・・俺から逃げないでちゃんと聞いて？｣
私はコクリと頷く。
｢昨日はごめん。勘違いさせちゃったみたいで・・・こんなこと言うの不謹慎だけど、由衣ちゃんめっちゃ可愛い・・・｣
そう言ってクスッと笑う。
このタイミングで北斗くんは何を言ってるんだろ？
と頭にはハテナが浮かぶ。
｢由衣ちゃん、ヤキモチ妬いてくれてるんでしょ？俺、めっちゃ嬉しいじゃん｣
キラキラした嬉しそうな顔で私に話す。
｢昨日は、隣のクラスの女の子に告白された。それを由衣ちゃんが見ちゃったんだよね？もちろん、彼女からの告白は断ったよ。俺の好きな子は由衣ちゃんだけだから」
北斗くんは真剣に堂々と胸を張って言ってくれる。
北斗くんはまだ私が好きだって言ってくれたけど、
ちゃんと北斗くんから聞かなきゃこの胸のもやもやは消えない。
｢・・・でも、キスしてた・・・｣
「え？！」
北斗くんはすごく驚いて私を見る。
｢北斗くんが女の子にキスしてるところ見ちゃった｣
｢・・・俺が・・・あの子に・・・？｣
北斗くんは昨日の出来事を思い出しながら私に問いかける。
私は拗ねた子供のように、そっぽ向いて頷いた。
｢えっと・・・告白断ったら、女の子がすごい泣いちゃって、大丈夫？って声かけたけど、キスはしてないよ。本当にこれは断言する｣
そう言うと私の手を優しく握る。
｢・・・じゃあ・・・私の勘違いってこと？｣
北斗くんの方をゆっくり向くと
北斗くんは安堵したように優しく微笑む。
｢由衣ちゃん、勘違いして拗ねてたの？可愛い｣
北斗くんは嬉しそうに笑った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 153人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：えーじ
| 作成日時：2019年8月16日 14時
