検索窓
今日:7 hit、昨日:2 hit、合計:132,285 hit

11主人公 ページ11

「おねーさんは、名前なんて言うの?」



樹くんが話題を変えて私に質問してくれて、帰る選択肢は薄れて行く。



「あ、私はAAです」



「Aちゃんね、俺は樹!歳は?」



「えーっと・・・24・・・です」



「え!嘘!まじ!俺らとタメじゃん!敬語やめよーぜ!Aちゃん」



樹くんは嬉しそうにそう言ってくれけど、私は絶対この子たちより年上だと思っていたから正直驚いた。



チャラチャラして見えるからガキっぽく見えたのかもしれない。でもなぜか同じ歳とわかったら親近感が沸いて安心したし、私もちょっと嬉しくなる。



「よろしくね、樹くん!京本くん・・・」



チラッと隣を見て言うと京本くんはすました顔でたばこを吸ってる。



やっぱりこの人とは仲良くなれそうにないな・・・



やっぱり気まずいし帰ろ・・・・



「樹くん、今日はご馳走さま!お会計・・・」



今日のお会計をしようとしたときに気が付いた。昨日の代金払ってない・・・!!



「樹くん!ごめん!私昨日お会計してない・・・」



「あ、ううん!きょもが払ってくれたよ」



「え・・・」



咄嗟に京本くんを見てみても相変わらずすました顔。



「あ、すみません。私払います」



そう言って財布からお札を出すと「いらない」と言ってビールを口にする。



「でも、昨日迷惑かけた上にお会計まで・・・さすがに申し訳ないです」



無理矢理京本くんにお札を渡すと、迷惑そうな顔をして「いいから」と少しイラついた声を放った。



「きょもがいいって言ってんだから甘えなよ。男もかっこつけたいときもあんの!」



そう言って、樹くんはニコニコと今日の飲み代の領収証を私に渡した。



「ありがとうございます・・・」



会計が終わって一人店を出る。



樹くんは外まで来てくれて「また来てね!きょもと仲良くね」と言いながら手を振って見送ってくれた。

12主人公→←10主人公



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (71 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
247人がお気に入り
設定タグ:SixTONES , 京本大我 , 田中樹
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:えーじ | 作成日時:2019年11月19日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。