ネコトモの世界 ページ14
(キヨside)
『……い、……先生、起きて』
……先生?誰の事呼んでんだ?
『……ヨ先生、キヨヨヨヨヨ先生っ、』
聞き覚えのある声と名前、ゆるく揺すられる体で俺は目を覚ます。
上半身を起き上がらせるとそこには、俺が一度全クリしたゲーム『ネコトモ』に出てくる猫2匹である賞金首と源三がいた。
「……え?お前らがなんでここに…」
賞「キヨヨヨヨヨ先生、隣で誰か倒れてる!」
賞金首にそう言われ隣を見るとAが倒れていた。
「えちょ、A。起きろ、A」
両手でAの肩を揺さぶるとAはう"ぅん…と声を漏らしながら目を開けた。
神「…なに。どうしたの」
「いいから起きて」
神「ほんとにな…え、」
Aは上半身を起こすと賞金首と源三が目に入ったのか固まった。
神「猫…?なんでここに…」
賞「賞金首は賞金首って言うの!」
神「へ、喋っ……え!?」
突然喋りだした賞金首にAは目を丸くさせて驚いた。
「あー、こいつら俺が前にやってたゲームのキャラでさ、なんか…ここ、ゲームの中の世界っぽい」
神「あ、そういうゲームがあんのね…。こんなことあるんだ…」
源「源三は源三って言います!」
神「あ、げんぞ…え源三?…ちょっと待って賞金首?」
変わった名前にAの頭は混乱しているようだ。
「2匹とも俺がゲーム内でつけた名前なんだよね。なんか俺がプレイしてた内容がそのまま目の前で起きてるみたいな感じなのかな。俺もまだよくわかんない」
源「この人はキヨヨヨヨヨ先生のお友達ですか?」
「あ、おう。A。俺の友達だよ」
神「はじめまして、Aです。えーっと…」
賞「賞金首!」
源「源三です!」
神「おっけ、賞金首に源三ね。いつまでここにいられるかわからないけどよろしくね」
賞「うん!」
源「はいです!」
すると2匹のお腹がぐぅーっとなった。
賞源「「あ……」」
2匹は恥ずかしそうに両手で顔を覆ってもじもじしている。
何とも可愛らしい。
神「私がなにか作るよ。2人は何が好きなの?」
賞源「「セクシー卵!」です!」
賞「キヨヨヨヨヨ先生も好きなのよ」
「ぶっ、」
思わず吹き出してしまった。
Aは俺を軽蔑するような目で見る。
そうだ…ここは俺がプレイしたゲームの世界。
ってことは俺が教えた言葉がそのまま反映されてるってことかよまじか…!
28人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:RIN | 作成日時:2022年2月6日 1時