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車に乗る暇なんてない。
幸い私とレトの家は遠くない。
走るぞ、私。
??「待て神楽ぁ！」
後ろからキヨの声が……違う。
声はキヨだけどあれはキヨじゃない。
あれに捕まったら即終了。
GAME OVERだ。
大丈夫。私ならできる。
ゲームなんて得意分野でしかないじゃん。
あと…元バスケ部の体力舐めんな！！
なんとかキヨに追いつかれずに家の中に入り、鍵を閉める。
「っはぁ、はぁ、久しぶりにこんな走った…」
休んでる暇などない。
??「おい！開けろ！！」
キヨに似ている人が扉をドンドンと強く叩く。
レトに掴まれていた腕を見ると爪がくい込んだところから血が流れていた。
「おーこわ、なに私なんかのゲームの主人公かよ」
ゲームの主人公…？
ふと夢の中の記憶が蘇る。
『このゲームなんと私が主人公のゲームです！』
「【qool】ってゲームも私が主人公だったよな…」
この変な世界とあのゲームは関連してるのか…？
すると握りしめていたスマホが震える。
ん…？なんだ…？
クロこんにちは。突然すみません。神楽さんが主人公のパソコン用のゲームを作りました。お時間ある時で構いませんのでプレイしてみてください
「え、」
【qool】の制作者！？
この人は一体何なんだ…
何がしたいんだ…？
じっとしている訳にもいかないので私は自分の部屋まで走り、とりあえずDMで送られてきたリンクをパソコンで調べる。
「え…？」
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作者名：RIN | 作成日時：2020年7月17日 6時
