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貴方視点

「はぁ…はぁ……」

重い足取りで

傷口を抑え込み

階段を登る

痛みは感じないが

血の抜ける感覚

視界がぐらつく状態が続く

「……ッ」

止まっては駄目だ

体にはそう言い聞かせる

何があっても

止まったら今までの努力が全て水の泡だ

だから…

まだ…

止まれない

「兄さん…」

もう

苦しい思いはさせない

絶対に

ふと視界に入った一つの扉へと向きを変えた

いる

そこに

何故かわからないが

そこにいると思った

進み

ドアノブに触れ

扉を開ける

そこには…

「お久しぶりですね、黒澤Aさん」

「……久しぶりだな、ラム」

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作者名:箔月 | 作成日時:2023年7月17日 17時

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