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貴方視点
「
どうしてここに…
降谷「早くこっちに来い!」
「!」
だんだんと水位が深くなり
腰にまで水が来ていた
降谷「A!!」
「ッ……来ないでくれ!!」
降谷「!A…」
「もう…疲れたんだ……」
降谷「……」
「アイツらが死んで…私にはもう何も残ってない……心が…ずっと穴が空いたままだ。もう…痛いのは嫌だ……」
きっと
今の私は酷い顔をしているだろう
だけどそんなことはどうでもいい
早く帰ってほしかった
死なせてほしいんだ
「もう死にたい…」
なのに…
水の中を歩く音が聞こえた
「え…?」
降谷「………A」
「なん…で……?」
お前までこっちに来るんだよ
「どうして…っ!」
すると手を引かれ
「!」
降谷「……お前が死ぬなら、僕も一緒に死のう」
「……何…言ってるんだ」
降谷「頼む。A…"俺"を一人にしないでくれ」
「!……」
顔は見えないが
降谷「もう…大切な人がいなくなるのは、耐えられない」
「ぜ…ろ………」
何を言って…と言おうとした
だけど
降谷「好きだ」
「!」
その言葉で
時間が止まってしまったかのように
身体が動かなくなった
好き?
私を……?
降谷「A……?」
すると突然涙が溢れ出した
降谷「!?ど、どうしたんだ?そんなに嫌だったか?」
「ちが…う……」
ずっと叶わないものだと思っていた
だけども…
「嬉しいんだ…」
降谷「え?」
「私も…ずっとずっと……零が好きだ」
降谷「……」
「!」
「
降谷「零でいい」
「零…?」
降谷「……」
私を抱きしめていた手を緩め
指で私の涙を拭った
降谷「……帰ろうか、A」
零は手を差し伸べる
「!……あぁ」
その手を私はそっと握りしめる
皆
私はこれから
罪を償いながら
幸せになるよ
見ててくれ
研二
陣平
ヒロ
班長
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作者名:箔月 | 作成日時:2023年7月17日 17時