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貴方視点

「に…い……さん…」

ジン「………悪かったな、A」

「!………」

ジン「俺のせいだ…」

兄さん…

視界がぼやけ

兄の顔は見えづらいが

苦しそうな顔をしているのがわかった

そして

何より兄の体温が今は心地よい

「はぁ…はぁ……」

ジン「……」

すると頭に何かが被せられる

帽子だ…

帽子にはほんのりと煙草の匂いがした

ジン「………お前は…いき…ろ………よ…A…」

そう言い終わると

兄は動かなくなった

「兄さん…にい…さん?おき…て…よ…ね…ぇ…」

降谷「A!!」

「れ…ぃ……」

声が聞こえたが

何処にいるのかがわからない

あぁ…

もう…

視界が暗くなる

降谷「しっかりしろ!A!!」

(ゼロ)の暖かい手が私の傷口を押さえ込む

降谷「目を閉じるな!!息をしろ!!」

「………」

そんなこと…言われても…

もう…

頭も回らなくなって…

いってる…

も…う……

「ぉ…ゃ…す…み……ぜ…ろ………」

既に温もりを感じなくなった兄に身体を預け

重くなった瞼をゆっくりと下ろす

ごめ…ん…

零…

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作者名:箔月 | 作成日時:2023年7月17日 17時

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