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貴方視点

研究ルーム…

「……」

誰もいない

やはり全員避難したのだろうか

まぁ、退路は全て潰しているから拘束されていると思うが

1台のパソコンに近づき

リュックからUSBを取り出す

「……」

それを差し込み口に差し込み

データを入れていく

室内は暗く

パソコンの明かりが1つあるだけ

キーボードを連打する音が響いている

あと少し

あと少し

このファイルのパスワードを解けば…

カチッ

マウスを押し

ファイルを開く

アポトキシン4869の成分表だ

これをコピーすれば…

ファイルをUSBに入れる

「……チッ」

時間がかかる

研究ルームの外からは発砲音が聞こえる

早く…早く……

「!」

データが入ったことを確認し

USBを抜き取り

部屋を出る

だが

とっさに壁の影に隠れる

「……」

あれは…

ベルモットか…?

なんでここに

通路を探しているようだな

なら…

『ベルモット!大丈夫ですか?』

ベルモット「!バーボン、えぇ、なんとか平気よ」

降谷の声で背中を向けているベルモットに話しかける

『そうですか、それはよかった。早くここから出ましょう。外も囲まれていますが、なんとかなると思います』

ベルモット「そう。なら安心ね」

『………えぇ』

「そうですね」

ベルモット「!」

ベルモットは勢いよく振り返った

私は拳銃をベルモットに向ける

ベルモット「子猫ちゃん……」

「大人しく投降しろ、ベルモット。投降すれば命だけは助けてやる」

ベルモット「あら、随分優しいのね」

「なんだ?バーボンの声で頭を撃ち抜いてほしかったか?」

ベルモット「それは勘弁したいわ」

ベルモットは両手を上げる

「……抵抗しないんだな」

ベルモット「えぇ。まだ私は生きていたいから」

「そうか」

後ろの通路から捜査官が出てきた

捜査官1「柳警部!」

「ベルモットを拘束し外へ出ろ」

捜査官1「はい!」

ベルモットは手錠をかけられ外へと歩き出す

ベルモット「ねぇ、1つ良いかしら?」

「……なんだ」

ベルモット「NOCはバーボンとキールで合ってるのかしら?」

「……さぁな」

ベルモット「……ふっ。そう。じゃあね、子猫ちゃん。ジンはラムの近くにいるわ」

「!……そうか」

ジンはラムの近くに…

なら、上の階にいるってことだな

「……行くしかないか」

階段を見つけるため

薄暗い通路を走り出した

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作者名:箔月 | 作成日時:2023年7月17日 17時

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