12話 ページ12
Aside
A「ごめんね。………隠してて。」
神「わ,私こそ……ゴメンアル。」
………重たい沈黙が流れる。
銀「で。逃げて来たってどういう事だ?」
さっきまでとは違い,真面目な顔をする銀さん。
ま,聞かれるよねそりゃあ…。
A「えーっと…ね……」
・・・・・・・5年前・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
父親に連れて行かれ,私が着いたのは……
青くて綺麗な星。
でも地球じゃなくて…
私は,父親に「いつも頑張ってくれているご褒美に,旅行に連れてってあげる。」
そう言われていた。
でも,私はもう気付いてた。
だって…
お母さんの病気が悪化して,なのに手術してもらえなくて……
ただでさえお金の無い時に旅行って……
………父親は嘘がヘタすぎだった。
でも,私は「いいの!?やったー旅行ー♪」なんて,喜んだふりをしていた。
普通の11歳児なら,こんな風に喜ぶんだろう…そう思ったから。
当時,11歳だった私。
でも,考え方が…
良く言えば大人で,悪く言えばませていた。
だから……
大人に気を使う演技なんて,朝飯前だった。
………知ってたんだ。
向かった先の星が,少女の売られていく率の一番高い星だって。
でも,母に手術を受けてほしかった。
みんなに不自由なく暮らしてもらいたかった。
殴られるかもしれない,蹴られるかもしれない…いや,
もっと酷い事をされるだろう。
それは覚悟の上だった。
私が売られた先は,江戸でいう……吉原みたいな…そんな感じの所。
船に乗り,目的地に到着した。
船から降りた瞬間,涙が溢れそうになったが…必死でこらえた。
その様子を見て父が悟った。
父『もう……Aは気付いているんだな』と。
こればかりは,正直に答えなければいけなかった。
……涙がこぼれ出してしまったから。どうせもう,バレてるから。
黙って頷く私に向かって,父は続けた。
父『……お前がいると,家系的にうちは厳しい。分かるな?』
また黙って頷く。
父『それに…お前は力が強いから……この星を潰しかねない。』
頷く。
父『うちで一番誰が邪魔か,これでハッキリするな?』
……頷く。
父『少しでも金がないと…困るんだようちは。………病気の母さん助けると思って……さ?』
………頷けなかった。
涙が出すぎたせいで。
初めて私が,誰かの前で泣いた瞬間だった。
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白いるか(プロフ) - 剣豪チワワさん» それじゃあ、チワさんには愛の倍返しをww(`・w・´) (2013年9月28日 23時) (レス) id: 011c10a4eb (このIDを非表示/違反報告)
剣豪チワワ(プロフ) - 白いるかさん» そんな嬉しすぎるコメをくれる白いるかさんを私も愛しちゃいますーーーー////←← (2013年9月28日 14時) (レス) id: ac5158c4e2 (このIDを非表示/違反報告)
白いるか(プロフ) - 剣豪チワワさん» YES!!!チワさん、愛してますううううッッッ/////w (2013年9月26日 23時) (レス) id: 011c10a4eb (このIDを非表示/違反報告)
剣豪チワワ(プロフ) - 白いるかさん» ププププロポーズ!?wwww (2013年9月26日 14時) (レス) id: ac5158c4e2 (このIDを非表示/違反報告)
白いるか(プロフ) - 剣豪チワワさん» じゃ、私はチワワさんに永遠の愛の誓いを!!!!ww (2013年9月21日 22時) (レス) id: 011c10a4eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣豪チワワ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ika/
作成日時:2013年7月19日 20時