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No.07 ページ9

「入って良いぞ」





姐さんが扉の中から此方に呼び掛ける。



私は思考の海から意識を戻して扉に手を掛けた。



そして扉を開け、目を見開いた。





「どうじゃ、よく似合っているじゃろう」





姐さんの声に、私は頷くしかなかった。



時祢は、黒の地で、裾に白百合が描かれた小袖を身に纏っていた。



普通の子供には少し大人びすぎているようなデザインだが、時祢には不思議と馴染んでいた。



よく見れば、髪にも玉簪が飾られていて薄く化粧もされている。





「時祢、凄く綺麗だよ」





私は屈んで時祢の頭を撫でた。



時祢は何度か瞬きした後に、「有難う」と云った。





「其の小袖は時祢にやろう。明日の朝私の部屋に来ると良い。共に服を買いに行こう」



「うん。有難う、紅葉姐さん」





姐さんは微笑んで時祢を撫でた。



私は姐さんに断って、時祢と手を繋いで部屋を後にした。



時祢は下駄を履いていたが慣れないようで少し歩きにくそうだ。





「時祢、転けないように気を付けてね」



「うん」





時祢は足元を見ながら歩みを進めている。



其の様子につい笑みが溢れた。



そして角を曲がった時、時祢が誰かにぶつかった。



転びそうになったが、其の人物が受け止めた。





「悪い、大丈夫か?」






私は厭そうに顔を歪めた。



そして其の人物も私を見て顔をしかめる。





「うわ最悪。何で蛞蝓が居るのさ」



「黙れ青鯖が!」





最早日常と化した悪口の応酬。



嗚呼、此奴にだけは逢わせたくなかったのに。

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麗葉 - 大好きすぎて気づいたら四回も?読んでました(笑)体調に気をつけて頑張ってください! (5月2日 21時) (レス) id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 猫好きさん» 本当にそうよねえ奥さん←←もう先生は私を苦しめようとして来てるとしか思えないですよ…小学校卒業して「よっしゃマラソン大会無い!」からの長距離走があった絶望感…(´・ω・`) (2019年1月1日 23時) (レス) id: 424c23822c (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - ホントですよ…マラソン大会とかは真面目に荒そうかと思いましたよ…ホント、やぁねぇ奥さん← (2019年1月1日 20時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 猫好きさん» 大丈夫ですよ!立ち眩みは現在学生の私でも日常茶飯事ですから…………orz 体育の長距離とか本当にもう……………………殺しに来てますよ…(´・ω・`) (2019年1月1日 14時) (レス) id: 3546326a0b (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 1km全力疾走?アハハ…知らないの?僕ヒキニートだから歩くだけで立ち眩みするのw( °∇^)] (2019年1月1日 13時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年8月14日 11時

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