Data.07 ページ8
「…や、めろッ……！」
ドンッ、と櫻井の胸板を押し返し
離れた唇を、手の甲で拭う。
「なに、すんだよ！」
「ん、可愛かったから」
「ふざけんなッ」
けろっ、とした様子の櫻井にイライラと怒りが募る。
さっきまで俺に反省してたのに。
………反省してねえじゃねえか！
「いや、今の″可愛かった″っていうのは事実だけど……ホントは、さ―――……」
残酷なほど綺麗な瞳を伏せながら、
もう一度俺に近づく櫻井
″さっき俺にキスした櫻井―――……″
……警戒心、持たなきゃいけないのに。
近づいちゃ、ダメなのに。
その瞳に俺が映っているのを目の当たりにすると、
体が―――……心が、櫻井の瞳に囚われて、動かない………―――――
「神楽…今日眼鏡かけてないし、涙目で可愛いかったから」
「…！///」
今日は、眼鏡を家に忘れて
研究所においてあったコンタクトをつけている俺
ごろごろする目をこすっていたら、
いつのまにか水分をたくさん含む涙目になり、
さっき仲間の解析員に目薬を貸してもらったところだ。
それを―――……可愛い？
加速する鼓動……
熱くなってく頬を感じながらも、
この恥ずかしい状況にどうしていいのか分からずに下唇を噛んで俯く。
なんか…俺じゃ、ない…みたいだ。
昔から人を信じないで生きていた。
親はすぐに亡くなり、親戚に嫌な顔されながら育てられ
いい思い出なんてないし、愛とかもらったことないし。
信じられるものなんて、ない
そう思ってた、今の―――……今までは。
「神楽照れてんの？かーわい」
「う、っさい…//」
櫻井の、少し掠れたハスキーな声
茶色いふわふわした髪の毛
赤い、ぷっくりとした唇
「櫻井のバカっ」
「神楽それ可愛いだけだから」
「は…！？//」
お前は、かっこいいんだよ。
櫻井は、かっこいい。
……俺がドキドキするくらいなんだから
「神楽、今日もう一回俺ん家来ない？」
「………」
…え？
今、なんて言った？
うそだ。
……″もう一回″？
もう一回、行っていいの？
俺と一緒に飲んでくれるの？
もう一回、あの幸せな時間をくれるの？
「………襲わなかったら、いーぞ」
「ははっ、襲わない襲わない！じゃ、あとで」
身を翻し、喫煙所にひとり残った俺
………まだ、ドキドキする―――。
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二和百亜(プロフ) - 龍平くん、めっちゃ可愛いデス!//..← (2013年6月23日 18時) (
レス) id: 122c519836 (このIDを非表示/違反報告)
紗音(プロフ) - はじめまして、今日プラデみてる途中 ふと、このお話 をおもいだしました(笑) (2013年3月16日 21時) (レス) id: ebd03fe0b3 (このIDを非表示/違反報告)
二宮玲(プロフ) - 林檎さん» え？ｗそーなの？《名前変わったからよろしくねー＾＾ (2013年3月16日 21時) (レス) id: 7cc29236e2 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 柚和さん» はじめまして♪ 私も今日…見に行ってきましたよ(*´`*) 原作とはまた違う面白さ、最高でしたね！ (2013年3月16日 21時) (レス) id: caf1c29771 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - ミラニャさん» ありがとうございます！ 次回作も、よろしくおねがいします(*´`*) (2013年3月16日 21時) (レス) id: caf1c29771 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎 | 作成日時：2013年3月6日 16時
