すまないスクールの生徒だった少女は―――――。３ (ページ20)

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夢と失った記憶と九十三話夢主side ページ20

《私だって、危険なのは分かってるよ。でも、危険だからってこのままずっと放っておくべきなの？私は大切な仲間…友達に約束した。“絶対に帰ってくる”って。安心して。私を信じて。》

『仲間、友達……。』

彼女の言葉からもきっとそれだけ…いや、想像以上に大切な仲間や友達がいると分かる

女の子「お姉ちゃん…」

《…どうしたの？》

女の子「お姉ちゃん…死なないよね…？」

《…！分かってる必ず帰ってくるから。安心して。》

過去の私は10もない幼い女の子の頭を優しく撫でながらそう言った

『(……信じられない。キングミュータントゾンビっていう怪物、こんなに小さな女の子まで攫って閉じ込めてただなんて)』

心の内でキングミュータントゾンビに対する怒りが沸き立つ

《ねえ。》

『！ど、どうしたの。』

《貴女も早く逃げて！》

『え…でも、』

《私は良いから。早く！》

でも、彼女だけを置いて行くなんてできない

だから…

『ううん。私は貴女と一緒に行きたい。』

《っ！？そんなの無理だよ！貴女や友達に迷惑をかけたくないし…》

『…私を頼って。』

《え？》

『私は、困っている人や無理をする人を見過ごせない。だから、一緒に行くって言った。』

私は過去の自分自身に強く言った

『実は貴女は……私にとっての過去の姿なの。けど、どうしてか2年前の記憶がない。』

《…え……貴女は………未来の…わ…たし………？》

『やっぱり信じられないよね……でも、これは事実。』

《そんな……未来の私は記憶を失っているの？》

実際、キングミュータントゾンビという怪物と戦った後にどうなるかは分からない

でも今の自分には分かるような気がした

『うん……これ以上は言えないけど、貴方の優しさや笑顔を見たらなんでか胸が苦しいというより不安というより何というか…何だか複雑な気持ちになるんだ…』

《…………………そっか。》

『………？』

《貴女は……》

《…………すごく優しいんだね。》

『え………………優しい？』