影山飛雄の姉【ハイキュー】

誰だっけ ページ10

『あいっかわらずよく飛ぶ事よ…』


日向くんのバネやら目を瞑る速攻やらに度肝を抜かれていたがとりあえず。


『飛雄！』


私は飛雄の方へ駆け寄った。


影｢…姉ちゃん、俺｣

『うん、よかった。ほんと、よかったよ』

影｢…ん。｣


飛雄がそう言って私に頭を差し出す。

｢撫でて｣という意味だと言うことは直ぐに分かった。


『可愛いなぁもう。ほい』

影｢おい、強く撫ですぎだボゲェ！｣


姉上に向かってボゲとは何事よ。

そう思いつつもぐしゃぐしゃに撫で回し、ストレートヘアとは程遠い髪にしてやった。


影｢クソ…これ直んねぇ｣

澤｢なあ影山｣

影｢『はい？』｣

澤｢あっ｣

日｢えっ？｣


皆が何を言いたいのかは、すぐに分かった。


『ごめんなさい、言ってませんでしたよね。私と飛雄、姉弟です』


日向くんの叫び声が響くが、大多数は｢ああやっぱり…｣って顔。

そりゃ苗字おなじだったらまあ気付くよね。


『日向くんは気付いてなかったの？』

日｢Aさんとしか聞いてなかったから…それに、顔は似てるけど性格が全然似てないし！｣

影｢アア？！｣

菅｢はは、確かにな。影山姉はコミュ力高いし表情豊かだしな｣

『あ、皆さん私達どっちも影山なので飛雄のこと飛雄って呼ぶか、私のことAって呼ぶかどっちかでお願いします』


そう宣言しておく。

後々面倒な事になるかもしれないし。


日｢つか影山、お前弟だったんか…｣

影｢あ？何か悪ぃかよ｣

日｢いや、正直Aさんと付き合ってんだと思った…｣

『あっはは！私と飛雄が？！超ウケるねそれ！』

影｢ふ、俺と姉ちゃんが？｣

影｢『無い無い』｣

日｢息ピッタリじゃん｣



そうして、二人の入部が何事もなく認められた後、顧問の武田先生がやってきた。

なんと県ベスト4の青葉城西と練習試合を組んだのだとか。


『…青葉城西ってことは…』



英ちゃんと、勇太郎が居る。

久しぶりに会えるのが嬉しい反面、私に対してあまり良い態度をとってはくれなさそうだな、と思う所もある。

少し寂しいが、まあ仕方がないことだ。







『しっかし青城…英ちゃんと勇太郎以外にも誰かいたような気がするんだけど…誰だっけ？』

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