月島side ページ37
｢「おじゃましまーす！」｣
月｢おじゃましまーす…｣
とある金曜日、部活が無い日。
今日は待ちに待ってない勉強合宿。
影山も日向も馬鹿すぎて山口も手を焼いている。
そして今日は飛び入りで谷地さんも来てくれる事になった。
僕ならこんな面倒な事絶対引き受けないけどな。
月｢…だからこの公式になるワケ。分かる？｣
影｢…もう一回｣
月｢それ聞くの二回目｣
ああほら。もう大分手遅れだししんどい。
もう東京合宿諦めなよ。
月｢…はあ、トイレ借りる｣
影｢おう｣
一階にあるトイレから出たその時、玄関の扉が開く音がした。
家の人だろうか、そう思って玄関を見たら、見知った顔。
月｢…Aさん｣
『あれ蛍ちゃん？なんで家に居るの？』
そう言いながら自分でああそういえば、と思い出していた。
王様もこの位の記憶力持ってて欲しかった。
月｢というかその大荷物なに？旅行でも行って来たの？｣
『買い物な。数日親帰って来ないって言うからちょっとだけ買い溜め』
月｢…半分持つよ｣
『えー蛍ちゃんやっさし。ならリビングまで運んじゃって』
そうして荷物を受け取るが、こんな重たい荷物をあんな涼しい顔して持っていたのか。
見た目によらずあの人も大概ゴリラだな、と思う。
『んーでこれ入れて、おしまい！手伝ってくれサンキューね！ケーキ食べる？』
月｢！食べる｣
一個しかないから、あの子らには内緒ね。
悪戯っぽく笑って僕にケーキをくれるその人。
柄じゃないけど、綺麗だな、と思ってしまった。
月｢Aさんの分は？｣
『ん？それしか買ってない』
ケーキを食べる僕をにこにこしながら見てくるAさんはしれっと答える。
自分のために買ったケーキを家に上がり込んでる後輩にあげちゃうって何事さ。
この人、どこまでお人好しなんだろう。
月｢Aさんこっち向いて｣
『んー？んっぐ』
月｢サプラーイズ｣
『棒読みやめろ！…てかいちごの部分もらっちゃってよかったの？』
月｢…別に｣
もらっちゃってよかったの、はこっちの台詞だ。
月｢…あ、谷地さん来てるよ｣
『それを早く言わんか馬鹿者！！』
そう言って階段を駆け上がっていく後ろ姿を見届けて、残りのケーキを食べる。
月｢…あ、間接キス｣
あの人も僕も気にしない様な些細な事。
それに気づいたのは、いちごのないショートケーキを食べ切った後だった。
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つか(プロフ) - LOTTE チョコレートさん» こちらこそご覧いただきありがとうございます！🫶 (2022年12月31日 2時) (
レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
LOTTE チョコレート - みや"あとむ"wwww むっちゃツボにはまりました‼️とっても良い作品を作ってくださりありがとうございます‼️ (2022年12月29日 19時) (レス) @page47 id: 1c719ec638 (このIDを非表示/違反報告)
つか(プロフ) - 真夜さん» よくぞお気づきに！！！！そうです！あの嘘つきな小説家です！！！ありがとうございます！！ (2020年8月26日 23時) (レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
真夜(プロフ) - 違ったらごめんなさい！『晩ご飯』の『そうさご名答』ってもしかして…小説家のあの人…ですか…？ (2020年8月26日 21時) (レス) id: 2ed3579147 (このIDを非表示/違反報告)
つか(プロフ) - 莉菜さん» ありがとうございます！とても嬉しいです…泣 (2020年8月24日 23時) (レス) id: 28e8a4d2b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つか | 作成日時：2020年8月4日 22時
