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中学三年、最後の試合。
ベストリベロ賞を獲得し、心からの笑みを浮かべるAの姿を、兄繋がりで出来た歳の離れた友人たち＿＿＿宮城に残っていた烏野高校のOBやOGが、温かな拍手と微笑みを持って見ていてくれた。
彼らのほとんどが情に厚く身内想いな性格をしていたため、三年間Aの出場した大きな試合はほとんど全て観に来てくれていたのだ。
＿＿＿たった一人、月島蛍を除いて。
宮城内の大学に進学していた彼は、来ようと思えば来ることは出来たはずなので、単純に来たいと思わなかったのだろう。
そういう人だと知っていたから、毎度山口が「一応誘ってはみたんだけどね」と申し訳なさそうに眉を下げる度、『気にしてないよ』と嘘偽りない本心でフォローを入れていた。
それなりに仲良くしていたつもりではあるけれど、高校時代の数日間を共にした程度の人間に、そこまで深い情を持つタイプではなかった。それだけの話だ。
試合終わりに『勝ったよ！』とラインで報告すれば、素っ気ないおめでとうスタンプが返ってくるだけでも充分に満たされていた。
だからこそ、中学最後の試合でほぼ三年ぶりに彼の顔を見たときは驚いたものだ。
「最後だから山口が来いってしつこくて」と、記憶の中より背も髪も伸びてさらに大人っぽくなっていた彼は拗ねたように言っていたけれど、本当に嫌な事は断る人だとAは知っていた。
最後だから観に行ってあげようと、彼自身がそう思ってくれたのだろうと分かって嬉しかった。
飛び跳ねて喜んでいると、「日向みたいな動きしないで」と頭をひねり潰されそうになったのもいい思い出だ。
そんなAも、今では花も恥じらう女子高生。
中学時代の活躍が強豪校の目に留まり、そのまま県内一の高校に入学してから約二年と半年が過ぎた。
春高予選決勝敗退。
高校生活最後の試合を終えたAは、擦り過ぎてひりつく目元に保冷剤を当てながら、会場内の自販機の前に佇んでいた。
リベロとして、出せる力は全て出し切った。
悔いがないと言えば大嘘だが、今日この会場で、誰よりもバレーボールを楽しんでいたのは自分だと胸を張って言える自信がある。
下を向くなと自分自身を叱咤して、保冷剤をポケットに仕舞い、真剣な顔で自販機と十数秒間の睨めっこ。
ズビッと鼻をすすり、キリリと眉を吊り上げながら小銭投入口に百六十円を押し込んでいると、不意に横から誰かの腕が伸びて来た。
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メケメケ(プロフ) - とお。さん» とお。さ〜ん！🙌私にこんな画力はありません！お借りしたイラストです！笑 ですが褒めていただけて嬉しいです、ありがとうございます☺️一人の女の子にだけ弱々なツッキーを綴っていきます！笑 (2月29日 14時) (
レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - みりかさん» みりかさん！またしても「天才」ありがとうございます！恐れ多いですが嬉しいです！笑 (2月29日 14時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - 玲衣さん» えーーとっても嬉しいです！！😭🙏 こちらこそ素敵な褒め言葉ばっかりいただいちゃって感謝感激です！これからもこの調子で進んでいきますのでぜひお楽しみください！☺️ (2月29日 14時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
とお。(プロフ) - トップのイラスト、もしかしてメケメケさんがお描きに…！？美しすぎます😍ツッキー永遠に振り回されてくれ…… (2月29日 10時) (レス) id: c8ec7d17da (このIDを非表示/違反報告)
みりか - ほんと……天才です………(2回目) (2月29日 7時) (レス) id: 2c07cb6f0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メケメケ | 作成日時：2024年2月17日 17時
