26.王子のセンスは磨くもの！ ページ26
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解決法に辿り着くが早いか、月島はAの両脇に手を差し込んだ。
そのまま上に持ち上げようとしたところで、今の自分の姿と先ほどの情けない及川の姿が脳内で被って一時停止。
あんな無様な真似は絶対に御免だと、中途半端な体勢のままで本人に事前確認を行う。
「……ねぇ。抱っこ、する？」
まさか自分が抱っこなどという幼児語を口にせねばならない日が来ようとは。
言いたくなさ過ぎて変に言葉に詰まってしまった月島は、人の目を気にしてポーカーフェイスを保ってはいたが、赤く染まった耳からしっかりと内心の照れが滲み出ていた。
横顔に国見、正面から及川の鋭い視線を受けながら、月島は心の中で影山をボコボコに罵倒した。
自分が今こうして羞恥プレイを受ける羽目になった原因は全てお前だ、と。
兄を憎んで妹憎まずな実に心優しい青年である。
『する』
肩が上がり、つま先立ちになったバランスの悪い体勢で、ズビッと鼻をすすりながら頷いた少女の身体を、月島はゆっくりと持ち上げた。
掌でお尻と背中を支え、昨日よりも高い位置まで抱き上げて必然自分の首に腕が回るよう誘導する。
少女を盾に、熱を持った自分の耳を隠す作戦である。
「岩ちゃん」
「うるせぇ」
「ノータイム突っ込みは早計だよ岩ちゃんッ！」
「どうせお前はまた "俺には抱っこさせてくれなかったのに" とか喚き出すだけだろうがよ」
「流石岩ちゃん。俺のこと知り尽くし過ぎてもはや一心同体じゃん」
「お前は高三にもなって言っていい事と悪い事の区別もつかねぇのか。名誉棄損で訴えるぞ？」
「ねぇ、どこら辺が名誉棄損！？」
すぐに仲良く言い合いを始めてしまう二人を放置して、月島はAの背中をトントンと一定のリズムで叩いてみる。
かつて、自分が兄にしてもらって気に入っていた事をそのまま実践しているのだ。
「ちょっと、目を強く擦ったら駄目でしょ。ハンカチあげたんだから、それで涙拭き取りな」
『うん』
「今日もまた王さ……影山のこと、探しに来ようとしたの？」
つい「王様」と言いかけて、それがAの地雷である可能性を考慮し、ギリギリのところで影山に訂正。
『ううん……、今日はただの迷子』
「それは随分と困った子だね」
何やってんだよとは思ったものの、あの落ち着きのなさではそれも納得というものである。
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メケメケ(プロフ) - とお。さん» とお。さ〜ん！🙌私にこんな画力はありません！お借りしたイラストです！笑 ですが褒めていただけて嬉しいです、ありがとうございます☺️一人の女の子にだけ弱々なツッキーを綴っていきます！笑 (2月29日 14時) (
レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - みりかさん» みりかさん！またしても「天才」ありがとうございます！恐れ多いですが嬉しいです！笑 (2月29日 14時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - 玲衣さん» えーーとっても嬉しいです！！😭🙏 こちらこそ素敵な褒め言葉ばっかりいただいちゃって感謝感激です！これからもこの調子で進んでいきますのでぜひお楽しみください！☺️ (2月29日 14時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
とお。(プロフ) - トップのイラスト、もしかしてメケメケさんがお描きに…！？美しすぎます😍ツッキー永遠に振り回されてくれ…… (2月29日 10時) (レス) id: c8ec7d17da (このIDを非表示/違反報告)
みりか - ほんと……天才です………(2回目) (2月29日 7時) (レス) id: 2c07cb6f0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メケメケ | 作成日時：2024年2月17日 17時
