22.不穏なカキク ページ22
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いつもの調子ですぐに夫婦漫才よろしく口論を繰り広げる先輩二人に、金田一は対応の正解を探して微笑みながらやや困り顔。
国見の方はとっくに見慣れた光景を前に、苛立つ溝口の鬼の面相を思い浮かべながら、何でもいいから早くしてくれと胸の内で呟いた。
「何があったのかはよく分かんないですけど、とりあえず及川さんのせいにしとけばいいって事だけは分かりました」
「流石だな国見、お前は学びが早い」
「そんなことないです。よく言われます」
「どっちだよ」
「国見ちゃんのそれは学習じゃなくて思考放棄って言うんだよ！？」
国見が雑な切り口で会話に加わっている間、金田一はふと岩泉の陰に隠れていた何かを見つけてしまった。
＿＿＿子供がいる。小さな背。この二人に兄弟なんていただろうか。
会話に気を取られている三人をよそに、膝に手を置いて中腰になりながら岩泉の背後を覗き込んだ金田一は、そこで大きな瞳いっぱいに涙を溜めている少女の姿を目に映して、瞬時に顔を強張らせた。
対する少女も驚いたようで、岩泉のジャージのズボンをくしゃりと小さな手で握りしめた。
脚を引っ張られる感覚に後ろを振り向いた岩泉は、あれほど頑なに自分たちを拒絶していたAが、どういう訳か自分の脚に縋りついている状況に首を傾げる。
「どうしたA、ようやく母ちゃんのとこに帰る気になったのか？」
「お。ふてくされタイムは終わった感じ？」
何だかよく分からないが良かった良かったと安堵する岩泉と及川の対面で、Aという聞き覚えのある名前を耳にした国見がわずかに顔をひきつらせた。
怯えるA。動揺を浮かべる国見と金田一。
彼らの醸し出すどこか不穏な空気をいち早く感じ取ったのは、人よりも観察眼に長けている及川だった。
岩泉の脚に額をくっつけて俯いているAの後頭部にそっと手を添えると、「あ〜……」と苦い笑いを浮かべながら対面の後輩二人を見つめ直す。
ひどくばつの悪そうな顔をしている金田一。
普段の無表情が崩れかけている国見。
及川の記憶では、中学一年生だった当時の二人は、自分たちと同じようにAといい関係性を築いていたはずだった。
認めたくはないが影山似の端正な顔立ちに加え、誰に対しても笑顔を振りまき心を開くAだからこそ、国見のようなあまり口数の多いとは言えない部員たちとも良好なコミュニケーションを取っていた覚えが及川にはある。
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メケメケ(プロフ) - とお。さん» とお。さ〜ん！🙌私にこんな画力はありません！お借りしたイラストです！笑 ですが褒めていただけて嬉しいです、ありがとうございます☺️一人の女の子にだけ弱々なツッキーを綴っていきます！笑 (2月29日 14時) (
レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - みりかさん» みりかさん！またしても「天才」ありがとうございます！恐れ多いですが嬉しいです！笑 (2月29日 14時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - 玲衣さん» えーーとっても嬉しいです！！😭🙏 こちらこそ素敵な褒め言葉ばっかりいただいちゃって感謝感激です！これからもこの調子で進んでいきますのでぜひお楽しみください！☺️ (2月29日 14時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
とお。(プロフ) - トップのイラスト、もしかしてメケメケさんがお描きに…！？美しすぎます😍ツッキー永遠に振り回されてくれ…… (2月29日 10時) (レス) id: c8ec7d17da (このIDを非表示/違反報告)
みりか - ほんと……天才です………(2回目) (2月29日 7時) (レス) id: 2c07cb6f0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メケメケ | 作成日時：2024年2月17日 17時
