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それからすぐにAを地面に下ろそうとしたものの、おチビは『まだヤダ』と月島の首に腕を回して抵抗を示してきた。
「おい、近ぇよ月島！」
「やめておチビ。僕の首が締まってるから……」
「よくやったA、そのまま締め落とせ！」
「仮にも妹の恩人である僕によくもそんな台詞が言えたもんだね？？」
ギャーギャーとなじり合う兄と月島の様子を友人同士のじゃれ合いとでも勘違いしているのか、Aだけが異なる温度を持って温かく笑いながら楽しそうにしている。
『ねぇツッキー、あっちの壁まで歩いてみて！ そしたらちゃんと下りるから』
月島の頭をポスポスと叩きながら、Aが一方的な交換条件を突き付けてきた。
先程の東峰号のような滑稽な真似を自分にまで要求してくるとは何と豪胆な子供なのか。
流石は王様の血筋といったところか。
ところでその要求を呑む義務は僕にはないはずなんだけど＿＿？
喉元まで出かかった言葉は、相手がまだ十歳の少女であることを思い出して口の外には出さなかった。
「はぁ……、言ったからね？ 約束は絶対に守ってよね」
子供相手にあまり大人げない対応をする訳にも行かず、月島がAを抱き上げたまま歩き出すと、パシャっと軽快なシャッター音が耳に届いた。
嫌な予感がして月島が顔を横に向けてみれば、山口が携帯のカメラをこちらに向けていた。
「山口、それは何のつもり？ 返答によらず僕は今後のお前との付き合い方を考えるつもりでいるんだけど」
「ごめんツッキー！ 返答次第ですらないんだ！？」
「子供を抱っこしてるツッキーに和んでしまってつい」などと弁明している山口の隣に、どこから湧いたのかニョキりと菅原が生えて来た。
「月島、少女に為す術なくタジタジの図」
スッと懐から取り出した携帯で、パシャリと遠慮なくシャッターを切った。
「ちょっと、菅原さんまで……！」
「なはは、可愛い後輩と可愛い女の子のコラボなんだから、先輩としては記念に残しときたくもなるって」
月島としては、澤村よりも影山よりもこの男が最もやりづらい。
真面目と馬鹿相手ならまだやりようがあるが、面倒見がよく善良でありながら、実は頭のネジが数本飛びかけている男などどう対処していいのか分からないのだ。
菅原にはもう何を言っても敵わないと判断した月島は、逃げるようにそそくさとAを抱えて歩き出した。
気分はまるで罰ゲームである。
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メケメケ(プロフ) - とお。さん» とお。さ〜ん！🙌私にこんな画力はありません！お借りしたイラストです！笑 ですが褒めていただけて嬉しいです、ありがとうございます☺️一人の女の子にだけ弱々なツッキーを綴っていきます！笑 (2月29日 14時) (
レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - みりかさん» みりかさん！またしても「天才」ありがとうございます！恐れ多いですが嬉しいです！笑 (2月29日 14時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - 玲衣さん» えーーとっても嬉しいです！！😭🙏 こちらこそ素敵な褒め言葉ばっかりいただいちゃって感謝感激です！これからもこの調子で進んでいきますのでぜひお楽しみください！☺️ (2月29日 14時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
とお。(プロフ) - トップのイラスト、もしかしてメケメケさんがお描きに…！？美しすぎます😍ツッキー永遠に振り回されてくれ…… (2月29日 10時) (レス) id: c8ec7d17da (このIDを非表示/違反報告)
みりか - ほんと……天才です………(2回目) (2月29日 7時) (レス) id: 2c07cb6f0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メケメケ | 作成日時：2024年2月17日 17時
