【HQ】無理して、好き。【稲荷崎】

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おっと〜？

どしたんどしたん、なんで宮くんこんな機嫌悪そうなんや。
私 今なんか変なこと言ったか？いや、言ってない……。


まさかとは思うけど、



「はぁ？何言ってるん自分」

『え〜っと、私の記憶ではですね、昨日宮くんにプリントを拾ってもらい 助けてもらったんですが……』



なんて、宮くんの顔が怖いから敬語を使ってみる。



「俺そんなことしてへんけど」

『いやでも、人違いなんてことは＿＿＿』





ん？人違い、ひとちがい、ヒトチガイ……


そんな、まさかとは思うけど 私、



「そんな化粧ケバくて派手な女、覚えとらんわ」

『……は、』

「俺、そーゆー女嫌いやねん」



そう言って、宮くんは私の横をスっと通り過ぎた。


まさか私、人違いだった……！？

ばっと勢いよく後ろを振り向くと、宮くんは2組の教室へ入って行った。



『宮 治くんは1組やねんな……今の宮くんが入ったのは2組……』






やってもうたーー！！！


そうよな、あんな顔されて治くんの方やって思った私はあほか！？

絶対今の宮侑やで……！
治くんは1組やもん、2組に入ったってことはあれ宮侑や！！

あーやらかした！こんなん絶対馬鹿にされるし、宮侑ファンからもなんか言われそうやし……


てか、それにしても



" ケバくて派手な女覚えとらんわ






俺、そーゆー女嫌いやねん "



『はあぁぁぁぁああ！！？！？』






人違いだけであそこまで言う！？

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