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思いもよらない声に驚き振り返る。
体育着姿で走ってくるその人は
『＿＿＿＿み、宮くん！？』
治の方の宮くんやった。
「良かった、間に合うた……」
『えっ、どしたん。てか 名前？え？』
「Aやろ？違うた？」
『ううん、合ってるけど……』
急いできたのか、宮くんは膝に手をついて息を整えている。
私の名前どこで知ってん……しかもなんで私のところに？
「あんたの友達から名前聞いてんけど、下の名前しか分からんくて」
『そ、そおか……』
「そんでな、」
宮くんは目を逸らし、少し気まずそうに言葉を発した。
なんや、やっぱり大声で応援してたこと怒られるんか……！？
「……電話番号、交換せん？」
『へ？』
「嫌やったらええねんけど、交換したいねん」
『え、何で……？』
なんで私と？私と交換しても利点なんて何にも無いのに。
宮くんはくしゃっと頭を掻き言った。
「Aさんとの繋がりが欲しいねん。……あかん？」
こてんと少し首を傾げる宮くん。
少し、ほんの少し。その仕草をする彼をかわいいと思った。
なんで私と繋がりが欲しいんやろか。そう思ったけど口に出すのはやめておいた。
……まさかな。自意識過剰な考えが頭に浮かぶ。
有り得へん有り得へん。あのモテモテの宮くんが私のこと＿＿＿＿
絶対無い。知り合って少ししか経ってないのに。
『…………ええよ。交換しよ』
「ほ、ほんま？」
『うん。ちょう待ってな』
スマホをポケットから取りだし、宮くんと電話番号を交換する。
「…………よっしゃ」
その小さな宮くんの声を、私は聞こえない振りをした。
「ほんまありがとう。昨日もこれ言おうと思っててん」
『そ、そうなんや』
「おん。片付けあるから、そんじゃまたな」
『うん、またね……』
連絡欄に居る彼の名前が何だか不思議で。
同じ高校に居る これといった特徴がない私と、有名人の彼がこうして繋がっている。
言葉にしがたい感情になって、もうようわからん。
とりあえず今日は早く帰ろう。
私はいつもより早足で家に向かった。
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榁井(プロフ) - ゆたそさん» コメントありがとうございます！更新お待たせいたしました！ (2023年3月21日 1時) (
レス) id: bf04ed546e (このIDを非表示/違反報告)
ゆたそ(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2023年3月18日 7時) (レス) @page34 id: 8dd546cbdc (このIDを非表示/違反報告)
榁井(プロフ) - 素因数分解さん» コメントありがとうございます！女の子同士の関係は結構現実味あるように書いたので、そう言っていただけてとても嬉しいです！応援も嬉しいです、ありがとうございます(*^^*) (2023年2月27日 0時) (レス) @page31 id: bf04ed546e (このIDを非表示/違反報告)
素因数分解(プロフ) - めっっちゃくちゃ面白いです...！今後のサムとの関わりやツムとの関係がどうなっていくのかとても楽しみです。女子友との関係もリアルでとてもゾワゾワしました。更新頑張ってください。応援しています-`📢⋆ (2023年2月25日 23時) (レス) @page29 id: 2687d60546 (このIDを非表示/違反報告)
榁井(プロフ) - ヲタクさん» こちらこそ2度もコメントしていただきありがとうございます！侑には少し口悪くなってもらいました(>_<;)侑のお話も書いていくので楽しみに待っていただけたら嬉しいです！(´˘`＊) (2023年2月25日 19時) (レス) @page29 id: bf04ed546e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：榁井 | 作成日時：2020年3月15日 18時
