検索窓
今日:12 hit、昨日:2 hit、合計:161,466 hit

#87 ページ43

.



「あっ 僕もう上がるので失礼しまーす」

「ブロックいないのにスパイク打っても意味ねぇんだよ、頼むよ」



ぺこりと頭を下げ通り過ぎようとした月島くんに木兎さんがそう言う。

……月島くん、面倒くさそうな顔してるなぁ。



「それに君、ミドルブロッカーならもう少し練習した方がいいんじゃない?」



黒尾さんの言葉にぴくっと反応する月島くん。
月島くんが意外と負けず嫌いってことは私知ってるんだ。まんまと黒尾さんに煽られてる……。

月島くんが体育館に入ってきた時、黒尾さんがぽつりと呟いた。



「それに、この子もいるしね」



そう言いながら黒尾さんは私の方を見た。
え、私なにか関係してるのかな。月島くんにそんな深く関わってないと思うんだけど……。



「……別に、そうだからってブロック練習やるわけじゃないので」

「素直じゃないねぇメガネくんは」

『……な、なんの話してるんでしょうか』

「んー、Aさんはまだ知らなくていいよ」




木兎さんのスパイクを月島くんが止める、ということらしい。黒尾さんはどうやらリエーフくんの指導をするようで。



「じゃあ行くぞー!!!」

「メガネくんいい所見せなきゃね〜」

「だから、関係ないですから」

『……?』





________
___


途中で音駒の皆さんが来て、月島くんとのブロック練は終わり。



「じゃあ僕は失礼しまーす」

「ちょおい!ちょいちょい!メガネくんまって」

「……なんですか」

「Aちゃんと一緒に食堂行きなよ」

『えっ』



私の方を見てにやっと笑う黒尾さん。
まってまって、急に2人きりは心臓に悪すぎますって。



「なんで僕が、」

「じゃあ俺とまだ一緒にいてもらおうかな。君がそれでもいいならさ」

「……いえ、結構です。谷地さんと一緒に食堂まで行くので」

『えっ、ちょっと待ってください』

「というわけで。Aちゃん今日は付き合ってくれてありがとね〜。じゃ、また明日」



黒尾さんはひらひらと手を振る。
そんな黒尾さんを見て戸惑っている私の手を月島くんが引っ張る。



『つ、月島くん……っ』

「ほら、行くよ」

#88→←#86



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (316 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1479人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

榁井(プロフ) - たんぽぽさん» 返信と更新遅くなりすみません…!コメントありがとうございます!少しずつですが更新していくので楽しみにして頂けたら嬉しいです(*^^*) (2020年12月12日 17時) (レス) id: 449d801ec5 (このIDを非表示/違反報告)
たんぽぽ(プロフ) - 更新楽しみにしてます。頑張って下さい。 (2020年4月21日 10時) (レス) id: ef2dd6db99 (このIDを非表示/違反報告)
榁井(プロフ) - 蜜柑さん» コメントありがとうございます!更新出来てなくてごめんなさい><頑張ります〜 (2018年11月10日 10時) (レス) id: 0315d3255e (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - うぅ…泣きました←この後風呂入ってボロ泣きしました← 私と似ていて、共感しながら読んでました!更新は無理しない程度に頑張って下さい!! (2018年11月9日 21時) (レス) id: 97574853b7 (このIDを非表示/違反報告)
榁井(プロフ) - ラディさん» ありがとうございます!私もツッキーのちょっとつんつんしてるところが好きなんですよ〜! (2018年3月31日 8時) (レス) id: 0315d3255e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:榁井 | 作成日時:2017年12月25日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。