第一話 ページ2
8月14日。
「メカクシ団」アジトに、突然の来客があった。
「こんにちは」
そう言ってインターホンを覗いている。来客についてはとりあえず団長たるアヤノが対応する事になっているので、アヤノがインターホン越しに会話をする。
「はい。どちら様ですか?」
この時、インターホンはスピーカーモードになっている。一人での対応が難しい時のために、とカノが提案した。
その為に、この後メカクシ団は騒然となるのだ。フードを被ったそいつは、あろう事かこう言った。
「入団させて貰いたい。その為に来た。
私は能力者だ。」
「「「…はああああッ!!!???」」」
俄に煩くなるアジト内。インターホンの向こうでは、音割れのせいだろうか、入団希望さんが耳を押さえている。
アヤノは余りに突然のその申し出に少しばかり動揺したものの、
「は、はい。どうぞ、鍵は開いてます」
ときちんと言い、それから自身も玄関へと迎えに行った。
扉の開く音がして、しばらくするとアヤノと共に入団希望さんはリビングへと入って来た。少女だった。
綺麗なボブカットの黒髪。
大きな相眸。
真っ白な肌。
服装こそラフにパーカー+ジーンズだが、その飾りの無さで更に素が良い事が分かってしまう。
総じて言えば、入団希望のその少女はおよそ人形じみた、作り物のような美しさを持っていた。
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「やあっと来たか」
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作者名:一夏 白 | 作成日時:2017年10月12日 7時