【カゲプロ】ろすとめもりー。【短編集】

天使 ページ6

「あなたですね？私を呼んだのは…」


ふわりと地面に足をつける。

目の前の彼は驚いたように目を見開いた。




「へぇ…本当にいたんだな、天使なんて…」



そう…私は天使。


呼ばれたから仕方なく来てみたけど…何だろう。



人が血まみれで倒れてる……見るからに何かあったらしい。

多分この人(蛇)がやったんだろうけど…。




「それで…？貴方の願いはなんです？」


「あぁ。手っ取り早くいうと生き返らせてほしいんだよ」



そう言って、目の前の少女を軽く蹴飛ばした。



この子は、メデューサの……？


綺麗に撃ち抜かれてる…かわいそうに…。




「間違って×しちまったんだが…できるか？」


「えぇ…もちろんですわ…」



手をかざして蘇生させていく。

たちまち少女は無傷の状態に戻った。




「おぉ、すげぇな」


その言葉に思わず目を伏せる。



私は、呼び出して願われるともう逆らえない。


だからこそそれ相応の願いの強さがいるんだけど…


並の人間ならまず無理なのに…この蛇は…






「…言っておきますが次はありませんよ？」


そう忠告してからかき消すように姿を消した。


あのメデューサの子は…


永遠に辛い思いをすることが決まっている。


それが運命らしい。


とても強力な…




「どうか…どうか…」



あの子もいつかは幸せになれますように。





そう祈りをこめて、神に願い続けた。


fin

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