【カゲプロ】ろすとめもりー。【短編集】

やきもちthird ページ34

「A〜！」


むぎゅう、と横から抱きつかれる。


それに構うことなくテレビに目を向けた。



なんかこう…前から思ってたけどセトはスキンシップがやたらと多い。


リビングにいるといつもこうされるし…


なんかもう…すごい慣れた。




「もー、Aちゃんってばドライだねー」


反対のソファに座ってるカノが呆れ顔でそう言ってくる。


ドライって…そんなこと言われてもね…



「んー…そうだなぁ。僕これから散歩に行くけど、Aちゃんも一緒にどう？」


「なっ…カノ！？ダメっすからね！？！」


へー？

カノが誘ってくるなんて珍しい…



「せっかくだし行こうかn…うわあっ！？」


いきなり視界が上へと上がった。


ち、ちょっと…っセト！？


いきなりなにっ？！



「あはは、さすがに彼氏の前で他の男の誘いに乗るのはマズイでしょ〜！ｗ」


えぇぇ！？


だってカノが言うから…！！


なんて思ってるうちにあっという間に部屋に連れ込まれた。

そのままボフンとベットに落とされる。



「え、え！？セト、んっ…！」



いきなりの荒々しいキス。


何だろ、セトらしくないっ…



「セ、ト…んぅっ…」


「なんで…俺のことは冷たくあしらうくせに、カノには…どうしてッ」


え……



「……それ、やきもち？」


そう言ったらピタリと動きが止まった。


…うん…まぁ図星だよね…




「ご、ごめんセトっ…」


セトがあんまり愛してくれるもんだから…

私は正直安心しきってた。



よく考えたら私から愛情表現なんてあんまりしてこなかったし…




「えと…だ、大好き、です…」


私からもそっと唇を合わせてみる。



多分ぎこちなかったとは思うけど、


セトはすぐ嬉しそうにキスを仕返してくれた。


fin

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