【カゲプロ】ろすとめもりー。【短編集】

メビウスpart2 ページ3

(夢主ちゃんside)



＿＿考えて、考えて＿＿



ふと視えた惨劇を回避する方法をとる。


私の能力は〈未来を透視する力〉。

だから今日起こるはずだった交通事故も未然に防げた。


問題はこれから来る8月15日。




「絶対に…今度こそ……」



あいつの好きになんてさせない。


もうループは終わらせなきゃいけないから。



そのために何度だって視る…どうすればハッピーエンドになれるのか…


私なりのやり方で……ずっと考えてるの。




「A、朝だ。起きろ」


「一緒に散歩でもどうっスか？」


「も〜寝癖ついてるよーｗ」


「こ、紅茶いれてみたんだけど…どうかなっ？」


「Aさんゲーム激弱ですね！w」


「おしるコーラ一緒に飲みません？？」


「お前って頭悪いよなぁ」


「おばさんほんとうるさいんだけど」


「ねぎま…食べる？」




…大丈夫、大丈夫。


みんなのことは私が守る。


“ 遥か昔のこと ”を思い出しながら目を赤く染めた。





＊





「あはははははっ！！！」


「…ッ…！！」


嫌いな奴の笑い声。

鮮血だらけの赤い床。


まただ、またっ…能力で視たのとは違う結末。




「残念だったなァ？」



ふわりとマリーの体が光り始める。


どうして…どうしてなのっ

私の能力(未来予知)が全く通用しない。




前のループだって、このことを皆に打ち明けてみたり対抗策を練ったりもした。


命がけで抗ってるのになんで結果は同じなの…っ？



「ぃや…嫌だよ、みんながいないなら…こんな世界…っ…！！」


「…マリーっ…マリーもぅやめてッ…」



あぁっ…ほら、また日が戻っていく。

私だけは覚えてるのに皆はまた…っ


私のこと覚えてないところまで戻されちゃうんだ。

何度も何度も、


私だけ…ッ…




「もうやだっ…だれか助けてよぉ…ッ…」


私の泣き声と奴の笑い声だけがアジトに響いていた。



fin

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