クローズハート ページ12
(カノside)
��僕の彼女は、よく自分を傷つける��
「え、ちょ…っ何してんの…！？」
ノックしても返事がないから入ったら、またやってた最中だったらしい。
ボタボタと滴り続ける血。
「あちゃ〜…まさか入ってくるとは思わなかったなぁ」
何事もないようにヘラヘラ笑う。
とにかく手当てするから、と手を取った。
「いいよいいよ、自分でやるから！」
「…………」
また……そうやって隠そうとする。
なぜこんなことするのか聞いてみても、自分でも分からないの一点張りだし…。
「ごめんね、迷惑かけて」
謝るくらいならやらないでよ…
そう言いたかったけど押し黙った。
AはAで、これが今できるココロへの最善策なんだと思ったから。
「こんなことする前に…少しは相談してって言ってるのに…」
「あぁ…そうだったね。ま、次は言うからさ」
いつも通り、彼女はニコニコ笑ってた。
＊
「A？入るよ？」
何だろう、また返事がない。
まさか…
「ちょ、ちょっと…！」
どうやらまた切ったらしい。
尋常じゃないほどの血だまりが目に映った。
「ま、待ってね！すぐ止血を…！」
「いいの…このままで…っ」
手を払おうとしたつもりなのか、伸びてきた腕には全く力が入ってなかった。
「なんかね…いきなり辛くなったの。私いつもこうなんだよね…」
涙を流しながらそう呟く。
何がそんなに彼女を苦しめてるんだろう。
でも、辛くてしょうがないんだもんね…？
「A…ちょっとごめん」
「ん……」
そっとAに腕を回す。
抱きしめてみればこんなに温かいのに…
なんでココロは温まらないんだろう。
「Aは…何してるのが好きなの？」
好きなこととか、やりたいこととか…
そういう話しをしてみようか。
「カノに…抱きしめられるのは好きだよ…だからっ…」
あぁ、うん…そっか。
「いいよ…もうちょっとこのままでいようね」
「うんっ…」
はやく手当してあげたいけど、Aの気がすむまでは…
ぽんぽんと背中をさする。
これで少しは安心できてるといいんだけど…
「…カノ…」
「ん…なに？」
「ありがとう…」
少し申し訳なさそうな顔をして…
彼女はスッキリしたように、涙を拭った。
「もう、迷惑かけないようにするね」
「…………」
そうしてまた、笑顔の仮面をつけたのを見た。
fin
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moco(プロフ) - 完結おめでとうございます。続編も待ってます……！！ (2019年11月4日 18時) (
レス) id: 6edeee1c2c (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - コメント失礼します。率直に言って最高です。日々更新ありがとうございます。 (2019年9月3日 20時) (レス) id: 158f1f5f32 (このIDを非表示/違反報告)
プリムローズ - とっても面白いです！。読んでいる側の私が、言うのもおこがましいのですが･･･ リクです！クロハです！ //// お願いします！ (2019年7月15日 17時) (レス) id: f06a14557b (このIDを非表示/違反報告)
雫月 - そうですか！ソラさん！これからも頑張って下さい！ (2019年6月21日 16時) (レス) id: f6327c97d3 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 雫月さん» コメありがとうございます！大変申し訳ないのですがリクを受け付けているわけじゃないので今すぐには書けません(;_;)でもいつかはチャレンジしてみますね！ (2019年6月15日 18時) (レス) id: a63cba60e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラ | 作成日時：2019年3月9日 23時
