いちごオレしか。【stym】 (ページ6)

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episode6 ページ6

「なんなの、ほんと……もー、」

『どうするの？ころんくん……、』

さとみさん、行っちゃったけど…、

そう彼に伝えると、

「いーよ、べつに…あいつの事は…てか2人でかえろ？」

彼は低い声で少しだけ不機嫌そうに答えた。

……どうやら彼はまだお怒りのようで。
頬を少しだけ膨らませ、拗ねている。

…まるで小さい子どものようでちょっぴりかわいい。

「あっ、今変なこと考えてたでしょ、」

少しだけ此方を見てムスッとしてる彼は本当に可愛かった。不本意だったけどね。

『なんでもないですー、ほら、早くしないと置いてきますよ？？』

「…えっ、ちょっ、待ってよ、！すぐ行くから!!!! 」

慌てて鞄を持ち布団から出るころんくん。
そんな慌てなくても私は待っててあげるのにな…

ちょっと悪戯しすぎちゃったかも？

『嘘です嘘です、ゆっくりでいいですよ』

すぐ側で待ってますので、と彼に伝え保健室のドアを閉める。

これでよかったのかなぁ……なんてそんな考えを頭をぶんぶんふって振りきりながら、、

彼は王子様であり光。
でも私は高嶺の花って呼ばれてるだけで光なんて存在では片付けられない……寧ろ例えるなら闇。

そんなネガティヴなことを考えていたら急に扉が開いた。

……まぁ冷静に考えてころんくんだろう

「…遅くなったぁ！ごめん！じゃ、いこ？」

『え、あっ、うん……』

満面の笑みで手を差し出してきたからその手を恐る恐る取った。少しだけびっくりしたけど、友達ってこういうこともするのかな、？なんて思ったり。

……そう思ったら何故か顔が綻んだ。