いちごオレしか。【stym】 (ページ5)

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なんだかんだあって、半ば強引に一緒に帰ることに。

『はぁ、』

「ごめんね……いや、だった？」

そんな瞳をうるうるさせ子犬のように
見つめてきたら断れないじゃん……？？

なんかわたしより女子力高くて、困るんだけど。

『べつに、嫌というか……』

……慣れてないだけ。

そう顔を背けながら言うと、彼は何故かぱぁっと顔を明るくさせた。

「よし、ころん帰るぞ〜、」

「あ、待ってさとみくん、！今日は… !! 」

いつの間にかころんくんのスクールバッグを手に持って保健室の前に戻って来ていたさとみさん。

……2人でいつも帰ってるのかな？

「あぁ、お前もしかして櫻井さんと一緒に…？」

さとみさんが一瞬此方に瞳を向けた。
この人の瞳も綺麗だなぁ、なんて…

「いや、！違うってば！変な勘違いしないでよね！」

「はいはい、わかったつーの、でも帰りたいんだろ？」

「いや、まあ……うん、そうだけどさあ」

照れてそっぽを向きながらそう話すころんくん。

そんな私と仲良くなりたいのかな……

「と、に、か、く！変な勘違いしないでよね!!!! 」

僕はただ櫻井さんと仲良くなりたいだけだし…

と、保健室の毛布を深く被りそう言った。

「分かった分かった、とりあえずお前の鞄持ってきたからここ置いてくぞー、」

そう言ってさとみさんは保健室を出ていった。
あれ、一緒に帰るんじゃ……？

本当に分かってる？なんて最後までころんくんは疑いの視線を送ってたけども…

久しぶりだなぁ、こんな感じ。

少しだけ、面白い人達、かもしれない。