いちごオレしか。【stym】 (ページ1)

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昔から、何もかも素質はあった。

勉強なんてしなくても学年1位は取れる。

体育もそこそこ出来る方だった。

でもこんな日常も

『つまらないなぁ………』

と感じるばかりで､､、

そんなことをぼそっと呟いて教室の窓の外を眺める。

今は丁度５限。
校庭では先輩らしき人達が体育の準備をしている所だった。

先輩方を横目に、私はノートを取ってるフリをした。
だってノートなんて取らなくても別にいいし。

そんな日々の繰り返しに飽き飽きしていた
高校2年生の夏。

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放課後。いつも通りスクールバッグを持って教室を出る。

相変わらず廊下は
私を一目見る為なのか最近流行りの王子とやら一目見る為なのかより一層ガヤガヤとしていて。

私が教室から出た瞬間、こんな声が聞こえてきた。

「Aさんって本当高嶺の花って感じだよね〜」

「うんうん、憧れる。私もあんな人になりたいなぁ」

「テストでも毎回常にトップだしね〜」

「あ、王子様たちじゃない！？見てほら‼︎」

「え……？あ、ほんとだ！？今日も一段とかっこいい…」

高嶺の花なんて柄じゃないんだってば…

毎回毎回その話、流石に聞き飽きたよ…

そうそう、君達は王子様達だけ見てればいいんだよ

私に興味なんて持たなくていいんだよ。

『だる……(ﾎﾞｿｯ』

中身がこんな私だって知ったら皆幻滅する？

まぁ、どうだっていいけど。

両親もそんな私に期待の眼差しなんて向けちゃってさ

『はぁ……』

本当毎日毎日疲れる。