桜蘭高校ホスト部×カゲプロ×苺【無気力症候群。】 (ページ36)

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彼の優しさページ36

こ「風夏……？」

風夏『えっ、どうしたの、ころんくん…』

突然ころんくんがこっちをみて立ち止まった。

どうしたんだろう、何かあったのかな

こ「い、いやおまえ、どうしたもなにも…泣いてるから、」

風夏『えっ……あれ、ほんとだ』

ころんくんに気づいてなかったの、みたいな目を向けられる

どうやら気づかない間に泣いていたらしい

人に泣き顔を見られるのはそういえば久々かも。

風夏『ごめんね、ころんくん…』

こ「はあぁぁ、ちょっときて」

ころんくんは少しだけ面倒くさそうにしながらも僕に向けて手を広げてくれてる。

これはもしかして、

飛び込めってことですか？

こ「はやく、顔見られたくないでしょ」

そうやって急かす目の前の彼。

恥じらいってものがないのかなんなのか…

こう見ると、

女の子が苦手っていうのは嘘のようにも見える。

風夏『へ、わ、わかったって……』

仕方ないので彼の腕の中に飛び込んだ

暖かいなぁ、そして何よりいい匂いがする。

変態じゃないけど。

こ「…一応言っとくけど、僕本当に女子は苦手だよ」

何も言ってないのに。

こ「いや、気になってるって顔してた、から」

そう考えると途切れ途切れに言葉を発する彼はやっぱりこうしてる間も無理してるのかな、なんて

彼の為にしてあげられることはなんだろう

一瞬でもそう思ってしまった自分を

少しでも仲良くなりたいなんて思ってしまった自分を

殴りたい､､､

だって僕は幸せを望んじゃいけないから。